目標なんて決める必要がないと言う人もいますが、私は目標を決めておくことは重要だと思います。 目標がないと人生を場当たり的に生きてしまいます。人生というと大げさに聞こえてしまいますが、その積み重ねの元である一日一日を場当たり的にに過ごしてしまいます。一日一日を場当たり的に過ごしていると、あっという間に1ヶ月を場当たり的に過ごしてしまいます。1ヶ月1ヶ月を場当たり的に過ごしてしまうと、あっという間に5年10年が過ぎてしまい、振り返って一体何をしていたのだろうと言う事になってしまいます。 だから目標を決める必要があるのです。 目標を決めるということは、計画を決めるということでもあります。目標を決めても計画を決めないと何も起きません。心の中だけで思っていてもいいとは思いますが、毎日少しずつでも何かを継続してやるのがいいのではと思うのです。目標を明らかにするためにも、計画を作る必要があります。具体的な計画がないということは、具体的な目標を持てていないと言う事を自ら疑った方がいいかもしれません。自分が毎日を無為に、無計画に過ごしていないかを見つめ直した方がいいと思います。 目標は当然複数あってもいいと思います。例えば、健康とかお金、家族や友人との人間関係、趣味などで人によって違うと思いますが、とにかく具体的に決めるのです。 例えば健康ならハーフマラソンを走れるようにするとか、3000メートル級の山に登るとか、お金なら家を買うとか、いくら貯金するとかとにかく何か決めるのです。 そして、次に大事なのが具体的に行動を毎日することです。 例えば、毎日15分でも走るとか、毎日30分勉強するとか、とにかく決めて、具体的に実行することが大事です。 ちょっとずつでいいから毎日やるのです。最初はあまりにちょっとずつなので、現実には永遠にゴールに到達できるようには思えないかもしれません。でも実際には、毎日ちょっとずつでもやっていると、モメンタムというか勢いがついてくるので、スピードがちょっとずつ上がってきます。先日読んだ「スライト・エッジ」という本の中にも書いてありましたが、ちょっとずつ勢いがついてくることが大事なのです。 最初は無理に見えるかもしれません。それでもちょっとずつ続けていくと1年か2年か3年後には状況が変わっていると思います。もう無理には見えないかもしれません。 私は自分の目標の考え方が甘くて失敗したと思っています。この目標の立て方が明確でないと、あとでその失敗に気がつくのですが、それが時間が失われてしまっているので、取り返しがつかないのです。 今は、自分らしさとか快適さが強調されていますが、究極的にはそれでいいと思うのですが、それだけに流されると、無目的にただ、努力を避けて、楽な生活に流されてるだけという事になりかねないので注意した方がいいと思います。それで、10年経ってしまうと、その事自体はもう取り返しがつきません。
Category: 事業の成長・経営
この本の中に出てくる大阪のお弁当やさんの話が面白かったです。 潰れそうなお弁当やさんから地域で一番になります。 この本に出てくるのは、特殊な能力やずば抜けた能力のない普通の人たちです。そして出てくるのが、業績をアップさせるために実際に何をやったかが書いてあります。単なる頑張れと言った精神論や、抽象的な戦略論ではありません。 もちろん、ビジネスは人それぞれで置かれている環境や事業の内容が違うので、抽象論も必要です。分野が違えば、具体的なやり方は異なるはずだからです。 この本の中には具体的なアドバイスがいくつか書いてあります。この手の本を読むと、「自分の場合はこうだから・・・」と色々自分に言い訳をつけて、実際には何もやらないことが多いと思います。でも、こういう本をたまに読まないと自分の今までのやり方に染まってしまって、快適なぬるま湯から抜け出してみようとは思いません。むしろ、自分がぬるま湯にいることも気がつかないことが多いと思います。 この本に出て来たアドバスを実際に実行してみようと思います。
これからの会計サービスを考えてみました。 色々な需要があるので進むべき道は当然これに限らないとは思うのですが、将来有望な一つの方向性ではないでしょうか? ガソリンスタンドやカフェではセルフサービスが当たり前になりました。カフェでも至れり尽くせりのルノアールのようなところも人気ですが、昔の喫茶店のようなところはセルフサービスのスタバやドトールのようなカフェにだいぶ淘汰されてしまいました。 お金を出してコテコテのサービスを受けるという発想は、一昔(10年くらい?)前まではメジャーだったように思いますが、今はそれほど受け入れられている考え方ではありません。自分で出来ることは自分でして無駄なコストは節約し、その浮いたお金を別のことに使いたいというのは当然の発想のようにも思えます。 セルフサービスのガソリンスタンドやカフェが主流となっているように、会計サービス自体にもセルフに大きな時流があるのではないかと思います。私たち会計事務所をやるものにとっては、単純な労働で日銭を稼ぐことが難しくなっているのは間違い無いでしょう。 昔ながらの会計事務所の仕事のやり方で、領収書や通帳のコピーをお客さんからもらってきて会計ソフトに入力し、10日後に完成した試算表を返すというサービスも昔の喫茶店のようなビジネスモデルになってきているのかもしれません。会計事務所は一般的な喫茶店に比べるとメニューはもう少し複雑で、臨機応変さが必要なのでむしろレストランに近いようには思います。個人商店のレストランがチェーン店のレストランに席巻されてなくなってしまうことは、おそらく当面はないでしょう。チェーン店には真似のできない色々な個性のお店が日本中に星の数ほど活躍しています。そういう意味では、今までの古い会計事務所の業態もまだまだ大丈夫で、すぐに無くなることはないのではと思います。 ところで、会計サービスをどこまでセルフサービスでできるかですが、実は、会計仕訳もごく限られた種類の取引しかありません。それらをカバーできると実は会計仕訳のほぼ全部99%くらいをカバーできるのではないかと思います。それらは、下記の、 売り上げ(請求書の発行アプリみたいなもの?) 支出(会計簿の支出を記録するアプリを少しパワフルにしたもの?) 給与(源泉所得税も) 固定資産(減価償却) くらいなものでしょう。 つまり言葉を変えると、たったこれだけシンプルなアプリ(4種類!)を作ると、会計サービスのうちかなりの部分をセルフでやっていけるようになってしまうということです。 税務会計サービスは税法という法律の相談という面があるので、専門家が必要であることは間違いありません。法律には現実世界に起こりうる全ての細かいことを条文や通達で明示できているわけではありません。ですので、あくまで曖昧な部分があり、どのように認定するかという部分が残るのです。ここは税理士などの専門家に頼るべき部分ではあるとは思います。 また、アプリではできない、消費税の課税選択や簡易課税と原則課税の選択など、専門家に見て欲しい部分は沢山あります。これらの判断に関連する部分はちょっとアプリには無理なので、ずっと残っていくことでしょう。 しかし、属人的な喫茶店がカフェに淘汰されたように、会計事務所にも同じような事が、これからどんどん起きるのではないかと思います。 私どもの事務所でも、昨年から、レシートや領収書の写真から、ネットの会計ソフトに入力を代行するサービスを初めました。 ですが、今後は、会計事務所がコストをかけて入力するサービスを提供するというよりは、請求書を発行したら自動的に会計ソフトに取り込まれるようなもっと事業主が自分でできる部分はできるだけ自分でやるか、ITを使った自動化するような方向に進化させていく必要があるのかも知れません。 世の中はどんどん進歩していくので、自分もどんどん変化していかなくてはなりません。ビジネスの世界はなかなかしんどいものではありますが、面白いものでもありますね。
地味で当たり前の内容なのですが、著者ご自身の話なので面白いと感じます。 著者はフロリダのビーチで楽しくチャラチャラしたかったので、大学を辞めて、ニューメキシコ州の実家からフロリダに引っ越しました。夢の生活が待っていたかと言うと、実際の仕事はゴルフ場の芝刈りの仕事で、そこにゴルフをしにくるお金持ちをみては、自分と彼らの立場の違いにストレスを感じていたそうです。 ある日一念発起して大学に戻り、MBAをとって会社で数年働いたのち独立、太陽光発電事業で大成功するもその後に倒産、そこからやり直して今はビジネスは安定しているのだそうです。 その著者が書いた本がThe Slight Edge。少しずつ積み上げましょう、と言うような意味でしょうか。 著者の引き合いに10年くらい前にすごく売れた「となりの億万長者」の話がよくでてきます。著者がびっくりしたと言うのがお母さんの話です。シングルマザーで福祉の関係で働いていたためお給料も良くなかったのに数人兄弟を育て上げました。ある日大人になってお母さんとその「となりの億万長者」の話をしたら、私も数億円貯金があるわよと言われたそうです。 著者は自分の母親が貧乏ながらも質素に自分たちを育てくれてたと思っていたら、実際にも裕福ではなかったのでしょうが、そんなに多くの貯金を持っていた。複利の効果に改めて驚いたと書いています。実は自分のシングルマザーの母親が「となりの億万長者」でした。 お金に限らず、時間や勉強、健康や人間関係、全部少しずつの積み上げだと言っています。良い時に全部を無駄に使ってしまってはダメです。良い時でも、コツコツと積み上げましょう、と言っています。私は、贅沢をする必要は無いけど、お金は使うことも必要だと思っています。 人生はダメな時もあります。失敗してしまう時もあります。 残念ではありますが、失敗は誰にでもあります。相手にできるだけ迷惑をかけないようにして、被害を最小限に押さえましょう。 そして、また、毎日少しずつ積み上げて、いつか取り返せばいいのではないでしょうか。 著者が想定している読者がアメリカの成功していない層をターゲットにしているからでしょうか。英語がすごく平易で読みやすいです。
「キャリアとか仕事を通した自己実現なんて、そんな重要なものではない」と考えた方が気が楽です。世の中のほとんどの人は、生活のために働いています。仕事を通して自己実現をするとか言うというのは、もしそういう事が起こったら「儲けもん」くらいの感覚で考えた方が良いのでしょう。現実の世の中には、それ程、知識や技能の必要無いアルバイトやパート的な仕事についている方が沢山いて、そのこと自体を否定する理由は何もないと思うからです。 他方で、私はもう少しで50歳になります。社会に出てきて25年くらいが過ぎました。まだ30歳くらいの人には信じられないかも知れませんが、25年くらいはあっと言う間です。そんな中で、今までやって来た決断で、良かったことが3つあります。 1つ目は、高校生の時に交換留学でブラジルに行った事、2つ目は、最初に就職した会社を辞めて会計士試験を受けた事。3つ目は、会社を辞めて税理士事務所として独立したことです。 どれも、それなりに苦労が多い事でした。高校生でまったく言葉のわからない国に1年間留学したというのは、今考えてみるとよくやったなと思います。大人になった今に思うとその無謀さと言うか若さと言うか、自分の子供がもし同じことをやるって言い出したらきっと尊敬してしまいます。だってポルトガル語なんてまったく知らなかったし、英語だった中学英語に毛が生えた程度で全然できないレベルだったんですから。 それでも、何が良かったかというと、外国の文化にアレルギーがなくなりました。もっと言うと外国語は出来るようになると自分の中でわかったことでした。私の通っていた高校は埼玉県の北にある田舎の高校で、外国なんて海の向こうの遥か彼方の事でした。ちょっと何かをカタカナで言うと外国かぶれと後ろ指さされてしまうような環境でした。今思うと、古すぎて閉鎖的すぎて信じられません。 1年間留学してホームステイをしたことにより、ポルトガル語を夢の中でもしゃべっている様になりました。英語も少し出来る様になりました。世界中からの留学生が交換留学で一緒に来ていたのですが、一緒にくだらない事で盛り上がっているうちに世界がグーンと広がりました。今の事務所を国際事務所と名前を付けているのも、実際はそれほど難しい事はやっていないのですが、この時の経験が活きています。 会計士試験も税理士事務所として独立するのもそれなりに努力が必要ですし、犠牲も多いものではあります。でもやってよかったと思っています。 ここで共通するのは、この3つは全部自分で選んでやったという事です。自分で選んだという事は、少しの苦労があっても自分の事として前向きに頑張れるのです。もう一つは、自分に負荷のかかり、一定の期間の継続的な努力が必要だったと言う事です。自分で選んだことだから継続的な努力を続けることが出来たのでしょうし、その継続的な努力によって得た知識は、全てなくたとえ一部であったとしても今の仕事にも生きています。簿記とか会社法とか。 何十年単位で自分の人生を振り返ってみても、これらの事は挑戦してみて良かったなと思うのです。ですから、もしこれから自分がやりたいことが出てきて、それがリスクを伴うし大変なことだったとしてもやったと方が良いのではないかと思うのです。
自分でビジネスをやる人は誰でも薄々気が付いていることなのかも知れません。その会社の会計帳簿がきれいか汚いかというのは、ビジネスがそれなりにちゃんと回っているかそうでないかという事と相関関係があるように思います。もう少し言うと、帳簿がきれいな会社は、経営が比較的安定しています。多分、自分のビジネスが可視化されているので、マネージしやすくなっているのではないかと思います。 何となく想像できますが、一般論からいっても、私の経験から言っても、帳簿が汚い会社は大体だめです。と言うか、汚い会社でちゃんとやれている所を私は見たことがありません。個人でやっている様なところは、帳簿は年に一回つけるようなレベルでも何とかなります。そう言うところは、ほとんど全部の必要な情報が、社長の頭の中に入っているので、帳簿をつけていなくても、まあまあ思い出せるので、それ程は必要ないのだなと思います。 帳簿が汚い会社は、ビジネスを少し大きくしようとしても、自分の会社の状態がきちんと可視化されていないので、きちんとマネージできていません。自分の会社の状態が把握できていないという事なのでしょう。把握がきちんとできないので、途中で空中分解してしまうことが、自分の経験を振り返っても多いように思います。 会社が空中分解するというのは、悲惨なことです。下手をすると社長は追い詰められて自殺を考えてしまうし、家族はバラバラになってしまいがちだし、そうでなくてもストレスで、寿命が縮まるし、病気になってしまいます。 また、帳簿が汚い会社は、秘密(というかウソ)が多いことも多いです。秘密があることは、経営上必要な事ですし、何の問題もないのですが、多分、自分で秘密を多く作って行くうちに、自分で訳がわからなくなっていってしまうのかも知れません。 原因と結果の順番が、卵とにわとりの関係に似ています。どちらが先に来るのかは、わかりません。むしろ、上手くやっている経営者の方は、ちゃんと会社をマネージしようとする意識があるから、帳簿がきれいなのかも知れません。つまり、「帳簿がきれい → 経営が安定」、ではなく、「経営を安定させようとする(きちんとマネージしようとする)→ 帳簿がきれい」、という事かもしれません。 でも、きちんと自分の会社をマネージしようとすると帳簿をきれいにせざるを得ないので、帳簿がきれいになると、よりきちんと自分のビジネスをマネージできるようになるのは確かだと思います。 ですので、自分の会社を安定して成長させるために、きちんとマネージしたいと考える人は、最初の一歩を帳簿をきれいにすることから始めるのも良いように思えます。 特に、今まで、一人か2-3人でやってきたところが、さらに人を増やそうとするステージでは、帳簿の整備に手を付けてみるのがお勧めです。地味だし、目にみえる効果が出にくいし、ほんとに効果があるのかなとも思うのですが。。
最近、iPhoneアプリのアイコンを作るためにイラストレーターを勉強していました。 以前に本で読んだ20時間の法則の通り、週に1-2時間を使って10日もやると、結構新しいことができるようになってしまいます。「Illustratorが使えるようになった」などと言うと、本職の方に鼻で笑われてしまいますが、20時間使うとちょっとした事はできるようになるのは事実です。 私の本業は税務会計で、イラストレーターなどのクリエーティブ系のソフトはハードルが高く、どのように動くのかのイメージもわかりませんでした。でも20時間使ってみると、それなりにわかるようになりますし、ちょっとの事はできるようになるものです。 ホームページも作り直そうかと思っているのですが、その時にデザインをただ見栄えをキレイにするだけのものと考えないで、そのデザインで何か直感的なメッセージを伝えるものと考えると、デザインに対する苦手意識も持っていられなくなりますし、やっていて楽しくなります。 デザインを何かメッセージを伝える為のものと捉えると、どうしてもデザインを何回も推敲することになってしまいます。Lancersなどのクラウドでの発注だと、手離れが悪くなって相手にも申し訳なく感じしまい、なかなか外注で出しづらくなってしまいます。本当はそういう時に個人的にお付き合いのあるデザイナーさんにお願いするのが良いのでしょうが、それもお金がかかります。 自分でイラストレーターなどのソフトを自分で使えるようにするというのは、本業に使うべき時間を犠牲にしているという意見もありますが、見方を変えると、自分のビジネスをどうビジュアルで説明するかということなので、自営業などの小規模事業者は自分でやってみるのも意義のあることのようにも思えます。
最近、子供の夏休みの宿題を手伝って3極モーターというものを作りました。3極モーターと言うのは、軸にコイルを3つ付けて電池から電流を流してクルクル回るモーターです。 この三つのコイルをそれぞれエナメル線でつないで、つないだ部分にアルミ箔をかぶせます。軸の部分にアルミ箔が計3カ所貼ってあって、常に2極が電線に逆向きで接触するので、方や反発し、片や引き付け合い、その勢いで軸が回るという仕組みです。 言葉でいうと簡単なのですが、これがなかなか結構うまく回らないのです。アルミ箔の接触が悪かったり、軸がぶれていたり、機械なので、一か所でもダメな所があるとピクリとだけ動いただけで止まったしまいます。 これをやる過程で様々な失敗をしたりして、その度に何が悪かったのか理由を考えたりするうちに、すっかり3極モーターの仕組みに詳しくなってしまいました! ハンダを試してみたり、軸も細いのや太いのを試したりしました。電力も、直流で単三を4つつなげたり、6つにしてみたり、磁石も色々試してみました。エナメル線も、沢山巻いたり少しだけ巻いたり、試行錯誤をするうちに、磁石がどうやって出来ているかが体が覚えてしまいます。 そして、最後にちゃんとブイーンとうなりをあげて回った時には、やっぱり子供と感動しました。 何かの本に新しいことを学ぶのに20時間あれば十分だというのがありましたが、それは結構本当だなあと思った瞬間でした。20時間をいうと、毎日1時間やるなら20日間かかる、つまり一ヶ月近くかかるということです。20時間を一生懸命やると確かに何となく達成感のあることを一つくらい出来るのだなあと思いました。 次は、Adobeのイラストレーターに挑戦したいと思います。
開業税理士なら誰でも陥りがちな戦略ミスがあります。その一つは、個人の税理士事務所で必要以上に大きくしてしまうということです。税理士事務所は大手もしくは中堅を除いて大きくしすぎない方がいいのです。 独立したての時は、いつか自分の事務所を10人規模にしてやろうとか、30人くらいまでならいけるかなとか、結構目標を高く掲げるのが普通の人だと思います。目標を高く掲げるのは、自分の目線が高いということでもあるし、目標が高めの方が自分に負荷がかかるので、独立後の成長が速くなり、良いことではあると思います。 問題は、税理士業の場合、もしかしたら弁護士などの他の士業も同じような性質があると思うのですが、スケールすることによるメリットが、よくよく考えると「利用する側」から見てあまりないのです。税理士は一人一人お客様に対して、個別の状況を見て、サービスを提供します。つまりお客様も税理士を選ぶ際に、この税理士はどういうところが強いのかなど、いろいろ個性を見て選んでいるということです。一人一人の税理士が見れる件数には限界があるため、お客様の数が増えるとその分だけ人数を増やしていく必要があります。 ここがスケールしようとしている当人からは結構見落としがちな所なのですが、人数が増えていくと、それに伴い、事務所の個性が減っていきます。良い意味での偏りがなくなっていくのです。 税理士も、たくさんの競合相手がいる市場で競争しています。特徴とか売りがないと価格競争に巻き込まれてしまいます。価格競争に巻き込まれると、忙しいばかりで儲からないという状況に陥ってしまいます。 スタッフが増えると、その人達のお給料を稼がなくてはいけなくなるので、仕事を見つけて来なくてはならなくなります。10人分のお給料というのは、かなりの重圧です。本人が無意識だったとしても、やはり仕事をとって来なくてはというプレッシャーになっている事が多いと思います。 本来は自分の増えた仕事を手伝ってもらって楽にするために人を増やしたのに、逆にその人達の仕事を維持するために、特に尖っていない普通の仕事を受けるという悪循環になってしまいます。例えば、値段がそれほど良くなくても、帳簿の出来があまり良くない仕事も断りきれずに受けてしまったりした経験は皆さんはないでしょうか。 私の事務所の例ですが、最近まで結構何でも来る仕事は受けてきました。そしてその仕事をきちんと回すために人を増やしてきました。それで、この数年は忙しすぎて週末もずっと仕事をしていたり、手が回りきらなかったりで自分が苦しい状況になって苦しい状況になっていました。ミスもありました。 根本の所には、事業は成長しなくてはいけない、事務所を拡大しなくてはいけないという自分の中で一つの思い込みが原因になっていたと思います。 この問題の一つの解答ですが、誰もが考える100メートル走(例えがわかりづらければ、ピアノやバイオリンとか人気のある楽器)で一番を目指すのではなくて、あくまで、自分にとって勝ち目のある、例えば400メートルハードル走(この場合は、ボンゴとか?失礼!)のような他の種目に重点をピボットして(これを見つけるのが一番大変で、目を皿のようにして世の中や身の回りを見ていなくてはならないと思うのですが)、自分の向き不向を活かした利益率の高い仕事を適正サイズでやるのが良いのではないかと思いました。
本を読むのは大好きなのですが、これがどう人生に役立っているかと言うのは、具体的に説明しずらい気がします。。色々役に立ってはいるのかも知れませんが、あまりに目に見えなくて、なぜ、読書が人生に良いとか必要なのか?と子供に聞かれたら中々説得力のある言葉にするのは難しく、上手に説明できる自信がありません。 あえて言うなら、それでも、読む力は日常で大事です。よくあるのが、説明文を読む力でしょうか。文章を読むのが億劫な人はちゃんと説明文を読みません。これでは、買った電化製品の使い方もイマイチよくわからないでしょうし、重要な連絡事項についてもちゃんと読んでいないかも知れません。これでは、日常生活には明らかにマイナスです。 でも、読む力をつけるために、毎日読書をするのは、ちょっと本末転倒です。読むこと自体にメリットがあるから、読む練習が必要なのですよね。 本を読む意味はもっと別のところにあるのですよね。きっと。 確かに本を読むと視野が広がるような気がします。自分が知らなかった世界の事が色々と書いてあります。へー、そうなんだと思ったりはします。でも、別にそんなに何でもカンでも知らなくても生きてはいけますし、読んだことも心に残ったことを除いて、ほとんどすぐに忘れてしまいます。それでも、色々なことが頭に残ります。 本を読むことは純粋に楽しみとだけ考えてもいいと思うのですが、子供にも本を読む人になって欲しいと思います。何故かなと考えると、んー、難しいのですが、本を読む方がその人の持っている思考の引き出しが増えて、世界が広くなりそう(に見える)からでしょうか。 最近読んだ本では「フルサトを作る」と言うのは面白かったです。こちらは和歌山県の熊野と言うところに、著者の方々が住んでいる東京とは別の拠点を工夫と仲間でお金をかけずにフルサトを作った話です。私も東京で税理士事務所をやっているし、家族の仕事や学校があるので、移住みたいなことはなかなかハードルが高いのですが、こんな感じのゆるさならある程度自分でも可能かなーと思いました。 ITの技術の発展により色々なことが可能になっています。プログラマーなんかも十分リモートでも働ける環境になってきているように思います。税理士事務所も、所員の方々も含めて、やりたい人はもっとリモートな働き方を選ぶことが出来て、人生を楽しめるようになってきているようなな気がします。私も田舎に家を借りたくなりました。 (長野県上伊那郡中川村)