遅ればせながら、今頃「火花」を読んでいます。20歳の若者が芸人として努力する日々を描いています。
主人公は自意識が強くて、人と上手く交わることが出来ず、3人同士の合コンに行っても上手く喋れず浮いてしまうタイプの人間です。芸人なのにもかかわらず。芸人だからといって、誰もがしゃべくりが上手くて、場を盛り上げるのが得意なわけではないのです。
若い時に独特の強い自意識で、自分を見つめています。この合コンの後に、自分がどんどんダメな方向に行っているなと自分の内面を見つめていいます。若い時には誰にでもよくある光景なのかもしれませんが、自分も大学生くらいの時に読んでいたら「分かる分かる、自分みたいだ!」と膝を叩いていたかも知れません。
何か文章の中に出てくる漫才の掛け合いみたいなものがあって、読んでいてとても面白いです。文章を読んでいるのに、漫才を聞いているような雰囲気が伝わってきます。自分には面白いことを言うセンスがないので、こういうの好きなだあと思います。