最近、海外のお客様からDDのお話をいただきました。DDは約1年ぶりです。 DDとはデューデリジェンスの略です。会社や事業を買収する前に会社の財務諸表をチェックして、その数字が正しいかどうか、隠れた債務等がないかどうかなど確認します。 M&Aに出てくる会社は問題のある会社ばかりではありません。商品もいいし、経営が綺麗な場合も多々あります。それでも、財務諸表にお化粧している会社もあれば、粉飾に近い会社もあります。やっぱりDDは必要なのです。 DDのあとは、最適なスキームの確認です。 隠れた負債があるかも知れない場合など、既存の会社のリスクを切り離したい場合は、別会社を設立して資産買収を検討します。補助金を受けている場合や許認可等が必要な場合は、株式の取得による会社ごとの買い取りを検討します。 また、繰越欠損金がある場合は、どのような条件を満たせば繰越欠損金を買収後も使えるのか、もしくは、どのような場合に使えなくなるのかを伝えます。 買収側は海外の投資家なので、日本の税制について正しい情報を伝えることも重要です。繰越欠損金は10年繰り越すことを伝えなければなりません。また、買収側の資本金が大きい場合は、利益の半分までしか繰越欠損金が使えないことも伝えなくてはいけません。 DDはやる側にとっても緊張感のある仕事です。何かを見逃してしまうと、それはそのまま買収側の損失になってしまいます。ただ、いくら緊張感を持って真剣に仕事をすると言っても、やる気に依存するようでは、仕事の質にムラが出ます。監査と同じくやることを決めて、その合意された枠内で誠実にかつ淡々とやるべき仕事をやるような仕組みにするべきかと思います。
Category: 監査など
監査など