Seth Godinさんという方の本で「The Dip:The extraordinary benefits of knowing when to quit」という本を読み始めています。Slight Edgeの巻末の読むべき推薦本の30冊くらいの中にあったので、買ってみました。 マーケティングに関する著作で有名な方のようで、代表作『「紫の牛」を売れ!』(門田美鈴訳、ダイヤモンド社)は世界的なベストセラーのようです。私はまだ読んでいません。 英語が読みやすく書かれているので、ネーティブでなくても結構ページが進みます。Kindleでたった88ページの本なのですが、値段も600円くらい。雑誌を買うような感覚ですね。日本語でも2007年に「ダメなら、さっさとやめなさい! ~No.1になるための成功法則」という名前で翻訳出版されています。 内容についてですが「やめること」について書かれています。多くの成功本には辞めないで続けましょうと書いてありますが、この本では、「やめること」の重要性について書かれています。やめることができるから、新しいことやより意味のあることに集中できるわけです。実際、多くの成功した方達は、やめることの天才であったとも書かれています。 大抵のことは、最初は色々新鮮で面白かったり、ビギナーズ・ラックがあったりで、最初は楽しくもあり快調なのですが、どこかでスランプがやってきます。ここで、意味のあることなら続けるべきでしょうが、意味のない場合はさっさと辞めたほうがいいわけです。 まだ全部読み終わっていないのですが、すぐに読み終わってしまいそうです。
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毎日少しずつ、英語で本を読むようにしています。読むといっても15分くらいです。英語はもちろん自分にとっとの外国語ですから読んでると眠くなってくることもあります。でもなれると、結構読めるようになってくるものです。 正確に測ったことはありませんが、ペーパーバックだと大体1ページに3分か4分はかかっていると思います。それほど読むのは速くありません。1日に5ページ読むとして、1ヶ月で150ページ。1年で1800ページ。1年でざっくり6冊くらいは読める計算になります。 日本語だと4−5日で1冊読めますから、日本語に比べると10倍くらいスピードが違います。情報の量だけ比べると日本語の本を読んだ方がよっぽど効率がいいのは確かです。 でも、英語で本を読むことのメリットは沢山あります。一番は、英語を英語の順番で話を追えることになること、次に少しずつですが単語を覚えていくこと、さらに、なんとなくこういう場合にはこういう風にいうというのがわかってくるということでしょうか。結構沢山ありますね。 「英語を英語の順番で話を追えるようになる」というのは、日本語でも誰でも時々あると思うのですが、確かに単語は全部知っていて読んでいるはずなのですが、頭にちっとも内容が入ってこない状態です。これは、会話の時はまさにそういう状態で、一つ一つの単語は全部わかっているような気がするのですが、最後まで聞いても話がなんだったかよくわからないような状態のことです。これは、語順が日本語と違っているので、自然に話の流れが頭に入ってこないのです。 本で読む場合は、一度読んでわからなくても、何度も読み返すことができます。これがいいのです。野球やテニスの素振りを何回もやって体に覚えさせるのと同じで、何回も反復して同じような文書を読むから、分かるまで繰り返して読み返すことで、英語の順番でそのまま理解するいい訓練になっていると思います。 単語も読んでいれば知らない単語がいくらでも出てきます。アマゾンのキンドルでしたら、知らない単語の上を長押しすると辞書が出てくるので、意味がすぐわかって便利です。私は知らない単語が出てきても、いちいち暗記用に単語帳に記録するなどといったことはやっていません。それでも、本を読んでいれば同じような単語が何回も出てきたら少しずつ覚えてしまいます。逆に全然覚えていなくて愕然とすることもあるのですが。。 あといいのは、言い回しを覚えることでしょうか。外国語は単語だけ知っていても、それをどのような場面で使うのかよくわかっていないと、相手に失礼なことを言っちゃうかもしれないとか思って、怖くてなかなか使えません。 英語が出来るようになるのには、物事には順序があるのと同じように、段階があると思います。最初は最低限の単語を覚えるとか、ヒアリングに慣れてくるとかあると思うのですが、読書にも効能があります。 少しずつでも読んでいると、Eメールも書けるようになってきます。最初は事実の羅列だけの文書から、少し言い回しをおしゃれにしてみたり、伝わりやすく工夫してみたり、色々英語を書くのが楽しくなってくるんですよね。 私は、普段は持ち歩くのが重いのでキンドルで読んでいますが、読んだ本はできるだけ紙の本を買うようにしています。本棚に背表紙が見えるともう一度パラパラめくったり、思い返して読んだりできるので、いいのです。それに読んだ本が増えてくると、達成感もありますオススメです。 この本は、平易な英語で書かれていて楽しく読めました。NYタイムスか何かのベストセラーでも何週間もずっと一番だったそうで、アメリカでも相当売れた本のようです。
地味で当たり前の内容なのですが、著者ご自身の話なので面白いと感じます。 著者はフロリダのビーチで楽しくチャラチャラしたかったので、大学を辞めて、ニューメキシコ州の実家からフロリダに引っ越しました。夢の生活が待っていたかと言うと、実際の仕事はゴルフ場の芝刈りの仕事で、そこにゴルフをしにくるお金持ちをみては、自分と彼らの立場の違いにストレスを感じていたそうです。 ある日一念発起して大学に戻り、MBAをとって会社で数年働いたのち独立、太陽光発電事業で大成功するもその後に倒産、そこからやり直して今はビジネスは安定しているのだそうです。 その著者が書いた本がThe Slight Edge。少しずつ積み上げましょう、と言うような意味でしょうか。 著者の引き合いに10年くらい前にすごく売れた「となりの億万長者」の話がよくでてきます。著者がびっくりしたと言うのがお母さんの話です。シングルマザーで福祉の関係で働いていたためお給料も良くなかったのに数人兄弟を育て上げました。ある日大人になってお母さんとその「となりの億万長者」の話をしたら、私も数億円貯金があるわよと言われたそうです。 著者は自分の母親が貧乏ながらも質素に自分たちを育てくれてたと思っていたら、実際にも裕福ではなかったのでしょうが、そんなに多くの貯金を持っていた。複利の効果に改めて驚いたと書いています。実は自分のシングルマザーの母親が「となりの億万長者」でした。 お金に限らず、時間や勉強、健康や人間関係、全部少しずつの積み上げだと言っています。良い時に全部を無駄に使ってしまってはダメです。良い時でも、コツコツと積み上げましょう、と言っています。私は、贅沢をする必要は無いけど、お金は使うことも必要だと思っています。 人生はダメな時もあります。失敗してしまう時もあります。 残念ではありますが、失敗は誰にでもあります。相手にできるだけ迷惑をかけないようにして、被害を最小限に押さえましょう。 そして、また、毎日少しずつ積み上げて、いつか取り返せばいいのではないでしょうか。 著者が想定している読者がアメリカの成功していない層をターゲットにしているからでしょうか。英語がすごく平易で読みやすいです。
簡易な英語で書いてあるので読みやすかったです。英語のネイティブでない人間が英語の読書の練習をするのにもいいと思います。私は10日以上はかかりましたが、最後まで読み終わることが出来ました。 パキスタンの山奥の小さな町に住んでいた少女が、女性の教育について発言していくうちに、国内で有名になってしまい、女性に対する教育や社会進出に否定的なタリバンに頭を撃たれてしまうという話です。 タリバンと言うものの存在は新聞の短い文章で知っていましたが、実際にどういう存在なのかは知りませんでした。タリバンが悪いとかイスラム原理主義が悪いとか言う判断の話はここではしませんが、人間の偏狭なところとか、昔の村の閉ざされた感じとか、日本の田舎の高校を卒業した人間としてなんとなくわかるような気がしました。 この方はその後無事に回復し、女性の教育についての啓もう活動などを評価されてノーベル平和賞を取りました。この方の言っている教育の重要性についても、わかるような気がしました。人間は教育によって偏狭なものの見方を脱して視野が開けると言っています。私も何となくわかるような気がします。子供を持つ親として、教育に関しては、つい偏差値とか学校の難易度とかの方に関心が行ってしまいそうになるのですが、そもそもの教育を受けさせることができることのありがたさについて感謝したいなと思ったりしました。 英語の本は毎日少しずつでも読むのが大事なように思います。急に読むと頭がボーっとして眠くなるので、ちょっとでもちょうどいいのです。それと英語の本をちょっとずつでも読むと、単語力が少しずつ付いていくのはもちろん、英語の語順でそのまま理解する訓練にもなるので、英語の学習を兼ねた趣味にもなりうる(?)ので、2000円でものすごく長い時間楽しめます。
最近、「Outliers」という本を読みました。 成功するためには、何が必要かという事が書いてあるのですが、1万時間のトレーニングと類い稀な幸運がが必要と書いています。この幸運はどれくらいの幸運かというと、ある特定の時や時代の、ある特定の場所に生まれるくらいの幸運が必要だということです。 例えば、カナダのアイスホッケーのプロリーグでは1月から3月の年の前半が誕生日の選手の確率が半分以上(6割?)を占めるくらい高いのだそうです。これはなぜかというと、カナダでは年齢ごとにホッケーの選抜リーグに入れる少年を選抜しているのですが、小学校低学年の時にすでにその選抜が始まるので、その年代ではまだ、1月生まれと12月生まれの子供では成長度合いの差が相当大きいのです。そして、1月生まれの子の方が成長しているので、どうしても上手に見えてしまうため、1月生まれの子供が選抜チームに選抜されます。でも実際には、1月生まれと12月生まれでは1月生まれの方が確率的に才能が上、なんてことはないですよね。 そして一度、選抜チームに選抜されると、全国を転戦するので試合の経験数や練習量が、どうしても選抜チームに入っていいない子より増えるし、一流のコーチにトレーニングは受けられるし、加速度的に差がついてしまうのだそうです。 1万時間のトレーニング努力が必要であることは確かなのですが、それだけではなく運が必要だと言う事が書いてあり、ある意味自分の努力だけではどうしようもない事が書いてあるので、気は楽になります。 例えば、Microsoftを作ったBill Gatesは中学・高校生の時、当時とても高価だったメインフレームのコンピュータに触れてプログラムできる機会があったと言います。彼の通っていた高校には当時珍しかったコンピューターがあったそうなのですが、 Bill Gatesは、ここでコンピューターのプログラミングに相当はまったらしいのです。紙テープに穴を開けてプログラムを書いていた時代です。当時、そもそもコンピューターというものが珍しかったので、プログラミングの経験があるということ自体が、相当珍しくて貴重な経験でした。 UNIXを作ってその後、Sun Microsystemsを作ったBill Joyという人は、学生時代はミシガン大学に通っていました。ミシガン大学は当時珍しくメインフレームのコンピューターラボのようなものがあり、大学が近所だったので、このラボでコンピューターに何千時間という長時間触れることができました。 そしてその後にコンピューターに関する技術が発達して、爆発的にPCが一般に普及していく革命的な時点がやってきます。その時点ですでに1万時間のプログラミング経験があり、かつ、その時に結婚していて守る家族や会社での地位がなく、リスクが取れる年代であったことが大きかったのではと書いています。 Bill GateもSteve Jobsも1955年生まれです。Bill Joyも1956年生まれです。3人とも相当の才能があり努力家であったのはもちろんですが、ある特定の時代にアメリカの限られた場所で学生時代を送ることができたことが、実はこの経験が得がたいほどの幸運でもありました。 プロになるためだったり一芸に秀でるためには1万時間のトレーニングが必要だというのは、よく聞く話で確かにそうなのだろうなと思うのですが、この1万時間を得るためには、本人の努力だけではなく、自分の力以外の幸運が必要なのだということのなのでしょう。そして、そのトレーニングした1万時間どの分野だったのか、その分野が価値のあるものとして、時代に評価されるかどうかもまた、運の要素も大きいということのようです。
半分くらい読んだのですが、この先が怖くて読めませんでした。 この本を読むと私たちが住んでいる日本がどれだけいい国なのかという事を再認識します。北朝鮮では恐怖政治と労働収容所、物乞いの孤児たち、そして、飢えが、実在し、食べるものがなくて人が死んでいきます。 欧米では春は新緑の美しい喜ぶべき季節ですが、北朝鮮では食料が尽きて飢えで人が死ぬ一年で一番過酷な季節だと、著者は書いてます。貧富は人の生死に直結していて、お金があるイコール人よりいい生活ができるなどといったような、生易しいものではなく、北朝鮮では貧しいことは、野垂れ死に・餓え死にを意味しています(少なくともこの本では)。 当時10代前半の著者は姉が前の日に脱北してしまったため、盲腸の手術が治っていないのに自分と母親も、凍った川を渡って中国に脱出することを余儀なくされます。それだけでもかなり過酷な状況ですが、川を渡った向こうではさらに過酷な運命が待っていたそうです。 私はここで、怖くて読むのをやめてしまいました。もう十分。もうダメ。。 でも、Amazonの評価は星が沢山ついてました。