テルマエ・ロマエという古代ローマ人がお風呂に入っていたら日本の銭湯にワープしたという漫画があるのですが、この漫画、面白かったので、自分でも買って読んでいました。 その作者のヤマザキマリさんの経験を書いた本です。彼女は17歳で高校を辞めてイタリアに絵の留学に行き、貧乏生活で気持ちがすさみ身を持ち崩した彼と別れ、お子さんを連れて日本に帰ってきた。 イタリア生活ではお金を十分に稼ぐことができなかったので、つらい思いもしたようです。底辺で生活する中で、貧乏が人間性を壊すことも見てきた。逆にお金が無くても素晴らしい人生を送る人たちとも多く出会った。 面白いと思ったのは、現代はお金がすべてだと言う価値観に知らずに染まってしまっている人が多いと言っている事でした。ヤマザキさんはお金がすべてでないと言う考え方で、イタリアに渡り同じようにそのように思っている人たちと交わって生きてきた。 私は精神的な事や文化的な事の為にもお金は重要で、お金がないとその人の心の状態にまで悪い影響が及んでしまうと思っています。仕事やお金は大事ですが、あくまで人生の一部にすぎません。働きすぎて体を壊してしまったり、忙しすぎてプライベートの豊かな人生がなくなってしまうのでは、本末転倒です。が、私を含めて多くの人はそれを忘れてしまうことが多いように感じます。 仕事やお金とプライベートを充実させることのバランスのとり方は重要だなと思います。 この本は波乱万丈な半生を描いた面白い本です。
Category: 本
最近出来るだけ読書をするようにしています。仕事が許せば、7時を過ぎたら事務所をでて、近くのエクセシオールカフェに行って1時間本を読みます。まだ東京はコロナの緊急事態宣言下なのでお店は8時までです。 読む内容は日本語では主に、小説、歴史など、英語ではサイエンスとか歴史とか。以前は、ビジネス系の本を多く読んでいたのですが、ちょっと思考がロボットのように仕事に偏ってしまい、人生の価値がわからなくなってしまうように感じたので、意識してそうでないものを読むようにしています。最近でた、芥川賞作家の宇佐美リンさんの「推し、燃ゆ」も買ってみたのですが、これは最初の4ページを読んで、その世界観がよく理解できず積読に移行しました。娘に言ったら、わからないのもわかると言われました。 昨日読み終わったのは「エンド・オブ・ライフ」。最近まで本屋で結構平積みで置いてて、話題になった本だと思います。癌になって、あと数週間で死ぬとわかった人達の、その残りの生き方を、直接のインタビューや会話を通した経験をもとに書いています。 癌で、とは限らないけど、誰もが必ず死ぬわけで、突発的な場合を除いて、結構な場合、自分はあとどれくらいで死ぬと薄々はわかるわけです。その後の残りの時間の使い方でその人の人生の価値感が出るなと思いました。自分がその状態になったらどうするか、自分の家族が自分より先にそうなってしまったらどうするか。この本を読んだからと言って、その時の行動がどう影響されるのかは不明ですが、読んでてよかったなとは思いました。
そろそろ繁忙期が始まります。いやーな季節です、日が暮れるのが早いし寒いし忙しいし。 私の事務所で読書会に参加している方がいるのですが、1年に80冊くらい本を読むそうです。1週間に1冊以上読む計算になりますが、こういう方、本当に凄いと思いますし、尊敬します。やっぱり本を沢山読む方は、相手の話をちゃんと理解して上手く反応してくれるし、話しのふくらませ方と言うか、話をうまく展開して、関係がある話題に移るのとか上手な気がします。 読書も筋トレとかランニングのようなものなので、本を読む筋肉みたいなものがあると、どこかで誰かから聴いたような気がしますが、確かに当たっているような気もします。皆がそうなのかわかりませんが、齢を取るごとに、本を読む筋力が落ちてきているような気がします。勉強の筋肉とも似てるような気がします。 齢のせいなのか、時間が無いのか、近くを見る視力が落ちているせいなのかわかりませんが、確かにここ数年、昔に比べて本を読む量が減っているような気がします。 私は日本語の本では感じませんが、英語の本を読むと、毎日の事務所での英語の会話やお客さんとの会話がスムーズになるし、ボキャブラリーも色々違う言い方が出来ている気がするので、読書って色々効果があるなーと思います。 今は、ミシェル・オバマさんのBecomingと言う本を読み始めているのですが、なかなか面白いです。彼女はプリンストン大学を出て、ハーバードのロースクールを出ているので、私は何となく先入観で裕福な家庭の出なのかと思っていたのですが、そうではなく、むしろ中流の下の方くらいの出身の方なのですよね。それで、シカゴの南側に住んでいたのですが、最初のころは白人96%のコミュニティーだったのが大学に入学するために町を出るころは黒人が96%になっていたこととか、幼いころに色々あったアメリカの人種差別の話が出てきたり、なかなかアメリカに住んでないとわからないような話が出てきたりして面白いです。
アメリカでそれなりに売れているようなのですが、「Educated」と言う本を読んでいます。 筆者は、狂信的なモルモン教の家庭で育ち、父親が政府の学校教育を敵視していたことから小学校に通わせてもらえず、それでも親に反対されながらモルモン教の大学を出て、その後奨学金を得てイギリスのケンブリッジ大学で学び、ハーバードのPhDを取ったという話のようです。 まだ途中までしか読んでいないのですが、父親が色々と激しい人で、奥さんや子供の人生が大きく影響を受けてしまいます。7人兄弟の子供の中には学校教育に反対の父親に隠れて勉強し、父親との葛藤を経て家を出て学校に行く子供もいれば、父親の価値観を受け継いで人里離れて山の中で暮らす兄弟もいます。 夜中に無理に息子に運転をさせて交通事故を起こし、奥さんに目や頭部が出血・陥没させるという大けがをさせてしまったことがありました。そんな時でも医者ぎらいなので病院につれて治療を受けさせることをせず、しかもお金がないのも相まってか、最後まで病院に行くこともせず、奥さんの眼や脳に深刻な後遺症が残ってしまったり、何か無知と言うのは悲しいし、不必要に周りを不幸にしてしまうなと感じました。 そういう偏狭や無知と対比した意味での「Educated」と言う題名なのかなと思いました。筆者はそこから教育を通して狭い世界から脱し、広い世界に出たという事なのでしょう。 ただこういう事は多かれ少なかれ誰にでも起こる事の様にも感じるので、私も偏狭に陥らないようにしないといけないなと感じました。経営でも家庭でも、狭い自分の考えに、変にこだわったり頑なにならず、色々と勉強していこうと思いました。
最近のゲノム関係の技術がこんなにも進んでいるんだという事にびっくりしました。何も知りませんでしたが無知というのは恐ろしいと思いました。 ガンの匂いを感じることができる犬がいる。(理由は解明されていないそうなのだが、統計的には実証されている) ガン患者の尿に集まる線虫が存在する。 人のゲノムは解析されている。昔は何百億円もかかったが今は10万円でもできる。 ゲノム自体を解析できても、ほとんど何もわからないということがわかった。 ガンや心臓病は血液検査や脈拍などの客観的なデータを使って検診するが、精神病は現在の医療では医師の問診による。しかし現代の技術では、近赤外線を使って会話にどう反応するかを見ながら、うつ病や双極性障害、統合失調症などを8割の確率で判定することができる。 ものすごく小さいバクテリアのゲノムを人工的に作成したという論文が発表されたのは2016年3月。大腸菌のゲノムでもこの10倍ある、人のゲノムでも約8000倍あるので、遠くない未来に人のゲノムを人工的に作製できる時代がくる。 ゲノム編集という技術があって、京都大と近畿大の共同研究では真鯛の筋肉量を減らして重さを1.5倍にする事に成功した。すごすぎる。 人のゲノム編集も実験では行われているが、細胞分裂が始まって1週間で廃棄されているので、ゲノム編集を使って生まれて人間はまだいない。 しかも一度生まれた技術は消えません。その新しく生まれた技術を基礎にして次の技術が生まれます。時代はどんどん前に進んでいきます。すごい事だなと改めて思いました。
「統計学が最強の学問である」シリーズの「数学編」が出たので読んでいます。 今、500ページ強あるうちの200ページぐらいまで、なんとかやっとでここまで読み進めることができました。これからどんどん難しくなって行くのかもしれませんが、著者の解説の仕方が良いのでしょう。なんとかここまで理解した気になって読み進めることができました。昔、授業で習ったけど良くわからなかった対数やlog、2項定理なんてのも出てくるのですが、わかりやすく説明されています。私のように数学が得意でなくて文転したクチでも、ここまで理解できているので、著者の説明や例の使い方がよっぽど良いのでしょう。昔の教科書の説明では全く無味乾燥だった内容が、実例を用いてすっとわかったりします。数学を面白いと思わせて、また勉強して見たいと思わせるのですから、2000円ちょいの本としては素晴らしくコスパが良いと言えるでしょう。 数学は得意でなかったのですが、この本の数学は高校生の時より、大人になった今の方が、楽しめて読めていると思います。高校生の時は数学はあくまで受験科目の一つでやらなくてはいけない義務だったのですが、今は数学は所詮は趣味で仕事ではありません。そこがきっと違うのでしょう。 数学なんていうのは、実際に社会生活を送る上で必須のものではありません。もちろん知っていた方が何かと良いとは思うのですが、本人がそれに気づかないだけで損しているのかもしれませんが、知らなくたってやっていけるようにも思えます(まあ実際なんとかなります)。 でも、会計や税金とファイナンスは結構密接に結びついています。そして利息の概念や不確実性の概念はファイナンスの理論を理解するのに必要です。ストックオプションの価格を算定するのにブラックショールズモデルというのを使いますが、このモデルで使われる数学が難しいのです。でも、理解できたらきっと気持ちが良さそうですよね。 それにできれば開発中の会計システムに流行りのAIや機械学習の機能を実装して見たいのです。かなり高いハードルで時間もかかることになりそうで、実現できるかどうかもわかりませんが、やはりそうなると数学をわかっておいた方が良さそうです。 数学は数千年前から積み重ねられてきた人類の知恵であり、我々素人には何か漠然としていますが、実在しているものです。 この本をきっかけに少しでも常識程度の数学を理解するための一歩になれば良いなと思います。
チェックリストという本を読んでいるのですが、とてもよかったです。 著者が医者なので現在の医療の現場の話から始まります。 オーストリアのある田舎の病院に、凍った池に落ちて心肺が停止した3歳の女の子が担ぎ込まれた事例が紹介されています。女の子は両親と散歩をしていたのですが、両親がちょっと目を離した隙に凍った池に落ちてしまい、半狂乱になって探したところ、30分後に凍った池のそこから救出されました。すでに心肺停止も停止して体温も19度まで下がっていました。瞳孔も開いていて光にも反応をしなくなっていたそうです。 それでも連絡を受けた救出チームはヘリコプターで女の子を近くの病院まで搬送しました。病院では女の子を直ちにICUに運び込み、お腹を切って人工血液を体に循環させる機械を取り付け、胸を切って肺には人工呼吸の機械を取り付け、などと数多くの難しいオペを同時進行でやったそうです。 瞳孔が開いて心肺も停止している人間の命を取り止めるは時間との勝負です。この女の子は1時間半心肺停止の状態の後、幸い無事に回復して退院したそうなのですが、このような緊急のオペレーションでは、多くのことを同時進行でやりながら、手順を間違えることは許されず、かつ複雑な知識が要求される、とても難しいものでした。 この病院が女の子の命を取り止めるのに成功した大きな理由の一つは、チェックリストがあったからだそうです。チェックリストがあったので、緊急の時間との勝負の状態でもやるべきことや手順を不足なく適切に処置ができたのでしょう。 アルプス地方にあるその場所柄、それ以前にもこの病院では多くの方が雪崩などで心肺停止になって担ぎ込まれていましたが、それまでは命を取り止めるのには成功していませんでした。そこで病院は何ができるかを考えて、このチェックリストを作ったのだそうです。 この著者の病院でもチェックリストを導入した効果は劇的だったそうです。医療ミスによる年間に何億円もの損失と何人もの命が救われるようになったとのことです。 チェックリストは日頃の業務にも、もっともっと取り入れてもいい。人に仕事をお願いするときの指示やマニュアルの代わりになる。 アメリカでの弁護士保険のケースを調べると、弁護士の場合も、事故のほとんどが単純な期限のミスや書類の提出漏れだったりするそうです。 私たち税務の現場でもそのようなことはよくあります。多いのは適用できる税額控除を忘れていたとか、消費税の届出書の提出を期限までにするのが漏れていたとか、多くのミスは単純ミスです。チェックリストを作って、一見簡単なことばかりでバカバカしく感じるような事を丁寧に一つずつ潰していけば防げるものです。 今でも私たちの事務所で税務申告をする場合には、チェックリストを使って漏れの無いようにしているのですが、他の業務にも、もっともっと取り入れようと思いました。 例えばですが、決算をする段階では、当期の売り上げもわかっていますから、翌々期以降の消費税の申告が簡易課税を適用できるのか、それとも原則課税しか選択できないのかがわかります。簡易課税が選択できるとして、簡易にした方がいいのか、原則課税の方が良いのかも検討できます。決算をやっていますから、取締役の事前確定給与を当期も出すべきかどうかもこの段階でチェックできます。 忙しいと簡単な事を思わずミスしてしまう事がありえますが、このようにチェックリストにしておくと漏れが無いかを確認する事ができます。 チェックリストはマニュアルや指示の代わりに使える チェックリストは、これとこれをやった、とチェックしていくものですから、上手く作るとマニュアルの役目も果たせます。 人数が増えてくると、上手く指示が出せなくて、現場の担当者が何をして良いのかわからず、途方に暮れてしまう場合があります。恥ずかしながら私の事務所でも、上手く指示を出す事ができず、仕事の塊が大きすぎてどこから手をつけて良いのか分からなくて1-2時間くらい無駄にしてしまうことはザラです。きっとそのような中小零細企業は多いでしょう。 例えば株式会社の設立のような定型業務でありながら、取締役が居住者か非居住者かで手続きに多少のバラエティがあるような場合でも、チェックリストがあると担当にもやりやすくなるように思います。 担当にとって不慣れな仕事だとしても、事務所としてチェックリストを準備しておいて、担当にとってもどのように進めるべきか、思い悩んでフリーズしてしまうことも少なくなると思います。チェックリストは作り方を工夫して時系列的に並べればマニュアルにもなりそうです。そうすれば、言葉でいちいちやる事を指示するより、やる方もチェックリストの通りに進めて、分からない所だけ聞けば良いのですから、やりやすいように思います。 チェックリストはもっと長いスパンの目標にも使えるかも また、自分の人生にもチェックリスト的なものを取り入れて見ようかと思いました。日々忙しいと日常の業務に流されがちになりますが、週に何キロ走るとか、月に何冊本を読むとか、何時間英語や税務を勉強するとか、人にはこう接したいとか、基本的な方向性を忘れないためにも、毎日の自分の行動を振り返るチェックリストとして使えそうに思いました。
営業にも何かセオリー的なものがあるのでは無いか、これをやっていれば大筋で外していないと言えるような方法を探して考えたいと思います。極端な言い方をすると科学的もしくは系統だった販促方法は何かを考えて、書いて文書にしてみることが目的です。 多くのマーケティングの本ではポジショニング的なことを書いている マーケティングの本を読むと、多くは人にはマネのできないニッチな商売をするとか、無理な営業で消耗するよりは顧客のニーズに合うような商品やサービスを提供するべきだとか、ポジショニング的なことが書いてあることが多いです。 確かに、資産税を専門にするとか国際税務に強くなるとかM&Aとか、どこを専門に持っていくかと言うポジションニングの話は重要であるとは思うのですが、独立したばかりの小さな会計事務所にとっては、それとは別に、どうやって営業したらいいのか、今のお客さんをどうやって獲得するのかの方がよっぽど緊急で重要な課題だと思うのです。 独立したばかりの税理士や会計士には最初にどこに自分の身の置き場所をどこにするかも重要ですが、具体的に営業のやり方がわから無いから教えて欲しいと言う人のほうが大半だと思います。 確かに、中期的にはどこの分野に自分を置くかはとても重要だ、と身を以て感じます。若い時に身につけた不動産や証券などの専門知識が、記帳代行などのコモディティ的な知識に対して、収入や単価、将来の事業の規模感を規定してしまうことは事実だと思います。 そう考えると、ポジショニンは戦略で、営業の仕方は戦術の一つに過ぎないのかもしれません。戦略の方が中期的には絶対重要ですが、私たちは今の話である営業の話もききたいですよね? 営業は何をしたらいいの? チラシやDM 私もやりましたが、コストのわりに効果がありません。1000枚配っても、反応は1件くらいで、それも仕事に繋がることはありませんでした。 異業種交流会など これも、これだけでうまくいくことはありません。 ブログ・SNS 私の経験ではこのルートはほとんどダメでした。きっとかける時間がとそれに伴う記事の数が足りないのでしょう。あてにすると新規開業の場合などは、開業資金が底尽きて干上がってしまうかもしれません。ブログはやったほうがいいと思うのですが、それは、すでに自分を検討していただいているお客様に自分を知ってもらうと言う意味で、これのみでやって来ることを期待しないほうがいいかもしれません。 紹介 私の事務所の場合、新規のお客様の95%は紹介でやってきています。これが他の士業や中小の専門的サービス業と比べて、一般的なのか、それとも結構違うのかはわかりません。ただ、同業の他の人たちと話しても、ホームページを見て飛び込みでやって来るお客様はこの商売では圧倒的に少数です。税理士の新規顧客はほとんど紹介でやって来るのです。 ここでマーケティング的な質問です。現在のところ、新規のお客様のほとんどがお客様経由の紹介でやって来るとすると、営業を強化するには何をすれば良いでしょうか? 1)別のルートを考える。例えば、セミナーをやってみるとか、ネットでの宣伝を増やすとか、紹介以外の方法をやる。 2)顧客の紹介がこれまで以上に増えるように、こちらの方から何かできることがないかを考える。 3)人と違う何かをやる。 (1)がそれなりに大変で、(3)がポジショニングの話だとすると、(2)で何か出来れば黄金の方程式になる。 最近読んでいた本でこれ良さそう!と思った本にセス・ゴーディンの「パーミッション・マーケティング」という本がありました。まだ全部読んでいたいのですが、大量生産・大量消費の時代のマスメディアでの広告に対して、SNSの時代のマーケティングについて具体的なことが色々と書いています。 セス・ゴーディンの本は、他にも「Dip」 や、「Purple Cow」を読みました。どちらもとても良い本で、私はこの方の本は結構好きです。DipでもPurple Cowでもビジネスのやり方や考え方についてのヒントが色々あり、特にDipに書いてあるは実際の行動にしたいと思っています。Purple Cowはどちらかと言うと宣伝の仕方の本だと思うのですが、こちらも随分参考になりました。 しばらくはこの「パーミッション・マーケティング」を意識的にやっていこうと思います。
藍玉さんと言う方の書いた「まずは、書いてみる」という本を買ってみました。 手帳について、その効能と使い方が色々書いてあります。 まず、アイディアを書き留める。アイディアはすぐに書き留めないと泡のように消えていきます。書き留めないと消えてしまうので、行動につながらない。もったいない。と言う事だそうです。 次に、仕事のミスが減る。 何となくがクリアになる。書いてみると考えがまとまるという事なのだと思います。 色々書いてありますが、手帳を使うと、自分の目的がぶれなくなるのと、進捗管理ができることが、良いと私は思います。例えば、数年単位で実現したい事を書いて、毎日やることを書きだして消していくとか。 面白いなと思ったのは、手帳は1冊ではなくて目的に合わせて何冊も買うというところです。これは目から鱗でした。プライベート用と仕事用など分けて使うと上手く機能するようです。私も事業計画用の手帳を買って始めてみようかと思いました。
「ダメならさっさと辞めなさい」というSeth Godin本を読んでいるのですが、キャリアの選び方をどう考えるかについて面白いと思ったので紹介させていただきます。 続けること まず、どの業界や分野でも一番になることのメリットを述べています。Googleのような検索エンジンが発達した現代においては、一番になることに非常に大きな意味があります。自分が心臓病などの思い病気になった場合に、インターネットで検索して、評判が平均的な(平凡な)お医者さんの所に行こうと思いません。死んでしまったら元も子もないのですから。多少コストがかかっても腕のいいところに行きたいと思うと思います。 弁護士でも同じです。自分が大きな金額を訴えられた場合には、多少コストがかかっても腕の良いところに頼みたいと思います。 つまり、昔も今も口コミや評判で良いところを探していたと思うのですが、特にインターネットの発達してクリック数回で多くの情報が取れる現代では、私たちが集めることのできる情報量は圧倒的に増えているのです。 一番というのは稀少性があります。会社の中でも特殊な能力がある人や、一番の人にはその能力以上の報酬が支払われます。そして、一番ほどの希少性はないかもしれませんが、スランプや困難が稀少性を作ってくれる場合があると言っています。このスランプや困難のことを著者は「The Dip(穴?)」と言っています。 「穴」や困難を乗り越えると良いことがあります。たとえナンバーワンにならなくてもスランプや困難を乗り越えるだけで、それを乗り越える人が少ないので、その「向こう側」に行くだけで稀少性がつくのです。希少性があれば市場価値は上がります。 この場合の穴というのは、メーカーで言えば大規模資本が必要な設備が参入障壁であったり、弁護士や税理士などの資格が必要な業界では、資格の難しさが参入障壁になっています。つまり、多くの人は難しいことに挑戦しても、途中で脱落してしまったり諦めてしまうので、難しいことをやり遂げると、難しいことをやり遂げる人は希少性のある人材になることができます。 さっさとやめるべきこと さっさとやめるべきことを、著者は2つ挙げています。 まず、いつまでやっても進歩がないようなことは出来るだけ早く辞めなくてはいけないと言っています。なるほど、それはそうですよね。例えば、毎日同じ仕事で進歩がないことをやっている場合は、いつまでやっても自分の価値が上がりません。経験がついても稀少性がつかないような仕事は、「そのうち」ではなくて、「今」辞めなくてはなりません。単純労働のアルバイト的な仕事などはこの部類に入るでしょうか。 もう一つ、努力しても1番になれない仕事は辞めましょうと言っています。でも、これが難しいのです。コツコツやってると信じられない程難しいことが出来てしまったりします。やってみないとわからないというのもあります。見極めが難しいんですよね。 一方で諦めずに続けましょうという。The dipを乗り越えると良いことがあると言います。一見ダメでも、誰でも難しく感じるからThe Dipなので、コツコツ続けてそれを乗り越えると、希少性が出ると言います。他方で、見込みがないのは「今」辞めないと時間の無駄だと言います。何かを始めては、穴にぶつかって辞めて、また違うことを始めて、最初は快適だけど、また穴にぶつかって辞めてでは、時間の無駄です。あっという間に4−5年くらは経ってしまいます。 一体、どうしたら良いんだ?という感じなのですが、とりあえず、私のように特別な才能があるわけでもない人は、とりあえず良さそうなものを始めて、2-3年は諦めずにコツコツ続けてみる。何せ、「穴」は良いことなのですから。そして、2−3年続けるとさすがに自分に見込みがあるかどうかわかるので、そこから、今までやってきたことを無駄にしないように、新しいことではなくて、隣のことにピボットするのが良いのかなと思いました。100メートル走をずっとやってきたけど、400メートルハードルに転換するように。その頃にはその業界の様子が少しはわかっていると思うので、もう少し自分の希少性が出せる分野を見つけることができるかもしれません。