PDCAと言うものについて、今更ながら本を読んでいます。 PDCAは努力を結果に変えるフレームワークとのことです。目的を決めて、やることを決める。この時に、目標の設定の仕方がとても重要なのだそうです。期間が1週間のように短くてもだめ、長くて1年でもだめ。大体1から3か月くらいが良いのだそうです。 失敗する原因は大きく分けて2つあるそうで、慎重になりすぎる場合と、雑すぎる場合なんだそうです。慎重すぎる場合、計画自体がなかなか立てられないので、そもそも始まりません。もしくは、計画を立てるのが遅すぎるので、実行とチェックという次の段階に行きずらい。 逆に、雑すぎると、実行とチェックの段階で、定量的に検証できるものがないので、特に物事が上手く行かないときにその原因を解明しずらいのだそうです。 私の場合は、計画が雑すぎるので、少し細かく粒度を下げないと、検証ができないという事になりそうです。 計画は壮大すぎると、期日が遠くなってしまうので、毎日のやるべきことがあいまいになってしまいます。逆にゴールが小さくて、期日が近すぎてもよくわからない。 考え方はわかるような気がするのですが、実際にPDCAを回すのは結構大変ではありそうです。大変ではありそうですが、営業活動でも、自分の英語の勉強でも、何にでも使えるようですので、すこしやって見たいと思います。
Category: 会計事務所独立・経営
計画は 3年後とか5 年後を見て作らないと意味がありません。なぜそうなのかと言うと、 3年や5 年と言うのは大きな時間の塊です。 3年あれば相当に大きなことが出来ます。毎日 1時間をその計画のために使っても、 1000時間もあります。毎日2時間なら 2000時間です。2000 時間と言えば、通常の勤労者が 1年間に使う時間がそれくらいではないでしょうか。 この時間を有効に自分の目的に従って使うことが出来れば、やれる事はほぼ無限にあります。逆に 1日2 時間をテレビやネットなどで無駄に使ってしまうのもあっという間です。無意識であっという間に使ってしまうことが出来ます。 計画を立てるというのは、こういう 3年間と言う長い時間が有限であることを意識することでもあると思うのです。この 3年間で実現したい事をいくつかリストにして、スケジュール帳の 3か月ごとくらいの大きな区切りに入れていきます。 例えば私の仕事で言うと、 (宣伝・営業関係では) ブログの記事をあと 100記事(特に税務会計や企業再編、相続関係の記事を多く書いて、税金関係の検索に引っかかるようにする)、 ホームページをもう少しきれいにする、 リアルの会合などにもう少し出て顔を覚えてもらう(アメリカなどの商工会議所?)、 自社のクラウドの宣伝をもう少しすること、 その結果、 知名度があがって、問い合わせが増えるようにしたい、 (商品関係では) 税金の本を6冊くらい読む、 問題集を解く、 民法や商法を勉強する、 ぐらいが具体的にできることでしょうか。 (また、社内の皆様に十分な生活の糧と私生活に時間的な余裕を持ってもらうためにも) 毎月の退職金の積み立てを若干増やす また、スタッフのレベルの底上げのために、社内の勉強会を12回行う、 これくらいが3か月でやれる事でしょうか。 3か月でこれくらいできるのですから、ちゃんと継続すれば3年はとても多くの事が出来るように思えてきました。
何となく肌感覚のものではありますが、好きな事を仕事にするというライフスタイルに憧れが先行しているように思います。憧れくらいならいいのですが、むしろ脅迫観念になっている場合もあるように思います。自分の好きな事をして、自由に生きている自分がかっこいい、と自分で思ってしまっているような、そうじゃなくちゃいけないと思ってしまっている様なふうに感じます。 確かに起業が起動にのるまでには、普通は山あり谷ありで、そう簡単には上手くはいきません。なので、その長いつらい時間を乗り切るためには、自分が好きではないと続けることが出来ないとの考え方もあります。時間がかかるけど、自分が好きな事なら、多少売上が苦しくても、初志を貫くことができるので、長く続けていればいつかは世の中に認められて成功するでしょう、みないな、考え方があるように思います。 思い込みといってもいいのかも知れません。 私も一つの事を継続するといつか何かが出来ると思っているので、一概にまちがいではないと思いたいのですが、ちょっと最近思うことがありました。 私は、計画がないより、あった方がいいと思っています。いままで、その場その場に一生懸命対応しているだけの、けっこう場当たり的な仕事の仕方でやって来たので、特に最近はそう思います。中長期的なこれをやりたいと思うことがないと、場当たり的な仕事の仕方で時間はあっという間に経ってしまうのです。5年くらいはあっという間に無くなってしまいます。 ただ、好きな事にこだわりすぎるとと、実は好きな事は結構日々刻々と変わるので、それに名がされてしまいがちです。やるべきこと、やりたいことが毎月、下手したら毎週変わってしまい、それこそ中長期的な計画がなし崩しになってしまうのです。 これだとその場の気分に反応するだけの場当たり的な仕事の仕方になってしまいます。それよりは、自分でこうしたいという計画を立てて、それに従って淡々とやるのがいいと思います。毎日の気分によって変わる「好き嫌い」に流されてしまい、それこそ、長く続く試練の時(谷)を乗り越えられずにず、努力に対して結果がすぐに見えないと嫌になって辞めたくなってしまいます。多少いやなことでも、面白くなくても、毎日やると決めたことをやるのが良いのではないかと思いました。 ************* 今日は上野公園の東京都美術館に行ってきました。子供たちの図工や絵が飾ってあったのですが、小学生でも大人顔負けの上手さであったり、自分の心の中を見つめて、良い気持ちと悪い気持ちの両方がある自分を絵で描いていたり、とても面白かったです。小学生ってすごいですね。
小さな会社が大きくなるには、営業力だけでは時間の無駄です。営業はどうしてもお客さんの欲しくないものを、無理矢理売るというイメージが付きまとってしまいます。いくらやったって、あんまりいい顔はされないし、成果は出ないし、たいていの場合は疲れて消耗するのが関の山はないでしょうか。 営業力はもちろん重要なのですが、それと同じくらい重要なのが商品力です。商品力がなければ押し売りになってしまいます。しかし、商品力があれば、営業活動の意味が「良いものの周知」という事にがらっと意味が変わってしまいます。つまり、押す側から、商品を周知することによって、多少なりとも、求められる側になるのです。私もここが良く分かってなくて、もったいない時間の使い方をしてきたなと思います。 つまり、やはり営業は(特に最初のうちは)大事なのですが、商品のちからがすごく重要なのです。 会計事務所の提供するサービスが記帳代行、給与計算と、過去の実績である数字をまとめて税務申告書を作るだけのものと考えると、業務は正確であればよく、誰がやっても同じであるという事になります。誰がやっても同じなら、値段と営業力が勝負と言う事になってしまいます。サービスの内容に差が付かないのですから、そのサービスが欲しいと思ったときに、付き合いがあったとか、知り合いに紹介してもらったとか、ネットで情報がトップに出ていたなどの、リーチが長い人、つまり、営業力の勝負になってしまうのです。後は、値段の勝負に陥ってしまいます。 しかし、商品力が異なるとゲームのルールががらっと変わります。 あなたの商品力が上がっていくと、今度は逆にお客様があなたを探すようになります。命にかかわる手術や人生がかかった訴訟は、やはり一流の人(一流の病院や事務所)にお願いしたいと思うと思います。まあ、そのレベルまで行くのは大変でも、狭い分野に努力や時間を集中して、その限られた分野での一流になるのは、ある程度可能なのではないかと思います。 そういう意味で、営業力だけ頑張っても、疲れる割にはあまり成果が上がらないかも知れません。営業も商品もどちらも重要なのですが、商品力、つまり、自社の商品やサービスのレベルを上げること、他にない能力や品質をつけるために努力することは重要なのではないかなと思います。 独立したばかり人は、最初は営業が重要です。とりあえず、日々の食い扶持を稼いで来なくてはなりません。でも、一生懸命、あちこちに顔を出したり、ネットで宣伝したりしてやってるうちに、きっと段々忙しくなってきます。私自分の反省点で後悔でもあるのですが、忙しさに対応するだけで反応的な仕事、いうなれば受け身で場当たり的な仕事の仕方をしていると、あっと言う間に5年くらい経ってしまいます。その時に、日々の忙しさにかまけずに、ブログを含めてリーチを広く長くする周知行為だけに力をいれず、自分の能力や専門性を上手く経験に取り入れて成長させていくことが重要だったのではないかなと今になって思います(気づくのが遅い。。)。
経営計画を少しずつ作ろうと思っています。 事務所を少しずつ成長させようと思っているのですが、その時に計画を立てるのが良さそうかもと思ったのです。 計画を作ろうとすると、どんな事務所にしたいかを明らかにしなければいけません。例えば、3年後にはどれくらいの規模の事務所になっていたいのか、売り上げはどれくらいか、人数は何人くらいでしょうか。どんな商品を提供していきたいのか。今は日本語のお客様が25パーセントくらい、英語のお客様もしくは外資系で75パーセントくらいの割合です。仕事内容も、記帳代行、給与計算、法人税・消費税と個人の税務申告がメインです。 さらにその3年後の6年後には、どのくらいの規模にしたいのか。専門性や提供できる商品をどうしたいのか。 スタッフの皆様の待遇を上げるためにも生産性を上げることが必要です。継続的にやるトレーニングの計画も必要です。 65歳になっても70歳になっても働けるように、仕組みを作る必要があります。退職金も積み立てるようにしなくてはなりません。 待遇を上げるためにも、事務所として成長するためにも売上げを増やしていく必要があります。売上を増やすためには営業力と商品力を強くすることが必要です。 営業力を強くするにはどうしたらいいのか。自分が出来る範囲で、実際問題なにが出来るのか。毎日の行動は何をしたらいいのか。 小さな事務所ではありますが経営計画を作ることによって、どんな事務所にしたいのか、何をしなくてはいけないかが段々と明確になってきます。そうすると毎日何をしないといけないかが具体的になってきます。 毎日やろうと思った行動と成果の関係には思ったような、つながりがないかも知れません。その場合には、行動計画を見直さなくてはいけないかも知れません。 社会人になって25年くらいが経ちますが、人生の成功・失敗はそれぞれの能力と言うよりは、計画があったか無かったかが大きく作用している様に思います。日々の出来事の反応だけして時間を過ごすのではなく、自分が思う中長期の計画を心の中にもって、もしくは紙に書いて、コツコツやっている人が最後に自分の夢を実現しているように思えます。お客様の商売で成長しているところは例外なく、中期の計画と予算を立てて実際の結果と比較しているように見えます。 これが使い方というところでしょうか。いわゆるPlan-Do-check-Action。これが実際にはないがしろになってしまうんですよね。特に、CheckからActionにかけて。予定と実際をチェックして、次の行動に反映させるというのは、定期的にやらなくてはいけないのでしょうが、これがなかなかめんどくさい。ここで多くの人がせっかくたてた計画をうやむやにしてしまうのですよね。 計画を立てて、日々の行動を律することが、長期でみるととても重要だと実感しているところです。 ******************************* 本日数か月ぶりに千葉駅に来ています。駅の工事が終わってすっかりきれいになってしまいました。
日本でも有数の独立系会計事務所を経営している古田土先生の中小企業経営の本です。彼の事務所は現在社員数で100人超、売上でも15億円を超えているそうです。会計事務所で一代でここまで成長したこの規模は驚異的です。独立開業した税理士の100人に1人はおろか1000人もこんな大きな会計事務所になっているところはないのではないかと思います。 会計事務所に限らず(むしろ会計事務所は恵まれている方だと思いますが)、会社を10人の規模にするのでさえ並みの事ではありません。別に大きくすることが良いことだと言っているのではなく、規模を目指す・目指さないはそれぞれの事業の持つ特性や、個人の働き方やライフスタイルに対する考え方にもよると思います。どういう起業形態をとるかは、個人の価値観の問題でもあります。それでも、もし規模を目指す場合に、会社が10人の規模になり、その人たちの生活の糧となる価値を創造し続けるというのは、大変なことだと思うのです。 3人の会社 1人の会社が3人の会社になるのも、それなりに大変です。一人だけでも食べていくのは大変なのですから、3人分の仕事をとってくるのは、相当の努力と才能がないと出来ないことではないかと思います。 最初はどこも1人から始めます。1人の会社が3人の会社になるのは、大変ではありますが、それなりによくあります。社長やそのパートナーなどの能力や営業で仕事してほしい思う人や会社がいるのです。社長は自分の才能や能力を商品にして仕事を採ってきて、自分で自ら仕事をこなしているのですが、段々仕事が増えてきて忙しくなり、手が足りなくなってくると、そこでアシスタント的な人を雇ったりします。 多分その業界で平均して5人の中では1番くらいの力がないとできません。偏差値でいうところの60くらい(適当です)の位置でしょうか。小さなコンサルティング会社や会計事務所だったとして、他の競合と比べても能力的に十分に良いと言えるくらいの力が必要でしょう。 10人の会社 3人が10人になるのは、今度はさらに別の意味で大変です。10人分の仕事があるという事は、社長の個人的な能力を離れた、それなりに差別化された商品がないとできません。個人の力だけでここまで来るのはちょっと無理です。一緒に働くメンバーの力が必要です。でも、この段階では、まだ社長の個人プレーに近いです。ここからさらに成長するには、私の見てきた範囲では、右腕となってくれるような人が絶対に必要のようです。社内でのトレーニングも必要になってくるでしょう。 30人の会社 これがさらに10人から30人になるという事は相当なことです。30人の会社というのは、業界でも名前が十分知られています。ニッチな業界であっても3番とか4番手くらいのサイズ感があり名前が知られている、というのが、実際のお客様を見てきた私の実感です。 粗利の規模でも3億円はある会社という事ですから、それなりのサイズです。仕事の量は到底社長一人の力で仕事をさばけるレベルではありませんから、商品が差別化されていて、会社が組織だって動いているという事でもあります。 また、この規模ですと、ナンバー2の存在が必ずあると思います。 るという事は、商品のに魅力があるという事はどういう事かと言うと、別の言葉でいうと差別化されている商品があるという事です。真似をするのが個人の力では 「社員第一主義」と経営計画書 この本では、小さな会社では社長は「社員第一主義」、社員の幸せを第一に考えるべきと言っています。そして、そのツールが「経営計画書」だと言っています。なんといっても、この話がすごいのは、実証済みだという事です。開業から33年、毎年増収増益だそうです。 実証済みの話ですから、もっと話をきいて、私も実際にやって見たいと思ってしまいました。
私たちのような小さな事務所で、ただ忙しいだけでずっとバタバタした状況を続けている状態を「貧乏暇なし」と言ったりします。貧乏ひまなしから抜け出すには何らかの差別化、つまり、何かの分野において一番になることが必要です。どんな分野でも一番になるのは大変ですからいくつもできるはずはなく、対象をぐっと絞る必要があります。二兎を追って両方の分野でトップ級の実力を身に着けるのは簡単ではないです。あっさり、一つの分野に絞ってしまう事が早道でしょう。 「小さな会社の稼ぐ技術」では、大手と違う事をやる「差別化」を強調しています。そして、その商品もしくはサービスで小さな1位をを目指すこと、あれこれやらないで1点に集中することを強調しています。しかし、これが難しいのです。私の事務所の場合は、まず、英語というのが前面に出ています。ネイティブのスピーカーも2人いますから、英語でサービスを普通に提供できるという点では、この広い東京でもそんなに悪くはないかも知れません。 でもその他にどんな専門性があるかときかれると、即答できないものがあります。色々やっているのですがどれもちょっと中途半端な気はします。いま、力を入れているのは事業承継などの法律と税法の知識をフルに使う分野です。もう一つは、システムを使ってお客様の記帳を楽にして美しい帳簿を提供しようとするサービスです。それぞれ大事なことではあるのですが、なかなか両方を極めていこうとすると難しい。 ばっさりと一つを切り捨ててしまうくらいの思い切りが必要なのでしょうが、それもなかなか難しいです。
お客様の退職所得の源泉徴収票の源泉税の金額を確認していたのですが、どうも合いません。みると「特定」の文字がありました。 これは何のことかと思ってネットで調べると、特定役員退職金の話が載っていました。そう、役員の期間が5年より短い場合には、退職所得の計算上で年数かける40万円を引いたあとの金額を2分の1にできないのでした。そう言えば前に本で読んだことがありましたが、すっかり頭の中から抜け落ちていました。 税法は毎年変わるので、ちゃんと勉強をしておかないと置いていかれるのはもちろんなのですが、新しい知識もちゃんと何回か繰り返しておかないと記憶に定着しないのです。繰り返しインプットしない情報は、海馬くんが必要ない情報だと判断してポイしてしまうんですよね。ちゃんと知識をアップデートしたつもりでも一回読んだだけではダメです。脳みその中になる海馬という存在が、一回くらいでは重要な情報だと判断してくれないのだそうです。人間の脳の仕組みは面白いですね。 事務所で所得税の受験をされたことのある方にきくと、税理士試験では重要分野で結構細かく覚えなくてはいけない分野なのだそうです。こういう時に事務所に勉強した方、勉強している方がいることをとてもありがたく思います。一人一人は頑張っているつもりでも、人間1人の能力には限界があります。他のことも勉強したいと思いますし、家族やプライベートのことも大事にしたいと思います。そういう一人一人が自分の人生を持てるようにしつつ、仕事では協力しあうことで高いパフォーマンスを狙えるのが、複数人でやっている場合の恩恵の一つでしょうか。 こういう地味な知識のアップデートも重要なのだと再認識した1日でした。
独立して、仕事を獲得するために色々やってきました。独立して最初にぶち当たる壁は、いかに仕事をとってくるかです。今までは、大げさに言うと、仕事は与えられるものなので、待っていれば大丈夫でした。 独立すると違います。座っていると時間はたっぷりあるのですが、お金がどんどん減っていきます。私は家にいるのが嫌だったので、独立した次の日からワンルームマンションの事務所を借りてしまいました。今考えてみると、もったいない。シェアオフィスで十分でした。 異業種交流会にいった事もありますが、これは最悪でした。参加者は生命保険とネットワークビジネスと独立したばかりの士業がほとんどです。異業種の方と話をすることにより刺激になって知り合いも出来て、タメにもなって、、なんてことは全然ありませんでした。異業種交流会でお付き合いの始まったお客様は1件だけありましたが、安ければよいの発想で仕事が増えたのに報酬を上げていただけなかったので、最後にはお付き合いが無くなってしまいました。 また、一発を狙う事もよくあります。私は会計システムの開発をしていますが、上手く行けばすごく儲かっちゃうかも。なんて思うのは、背後にある心理は宝くじに当たることを夢見てしまうのと同じかも知れません。こういうのはきっとダメなのでしょう。いつまでやっても、「もしかしたら」はきっとやってこないでしょう。 結局身を助けてきてくれたのは、英語や税務の知識などの地味な勉強でコツコツ身につけた知識でした。お客様は私どもの英語力や経験を買って口コミで紹介していただけます。ダメな場合は断られてしまいます。 宣伝も大事ではあります。このブログももちろん宣伝を兼ねています。宣伝も大事だし、人当たりがいいなどの人間関係も大事です。でも、結局は、お客様はきちんと仕事をしてくれるかを冷徹に見極めているので、そのお眼鏡にかなえば仕事を発注してくれるし、人にも紹介して頂けるのだと思います。
税理士である自分にお客様は何を求めてお金を払っているのかを考えて、自分でわからなくなることがあります。 税金を安くして欲しいと言う要求も常にあります。 特に去年(H27)や今年(H28)は株高があったこともあり、明暗はありますが、比較的利益の出た会社も多かったです。でも、99%のお客様は「合法」の範囲内で出来る事をやって欲しいとおっしゃいます。つまり、脱税をしてまで税金を安くしたいという人は、ほとんど居ません。「何とかなんないんですか?」と食い下がる方(暗にほのめかす方)もいらっしゃいます。でも、税金の世界にも出来る事と出来ない事があるので、出来ない要求には応えることができません。そういうお客様は私の事務所には現在いないと思います。 では、そう言うブラックな要求に多少なりとも応えないと、仕事がなくなり、食べていけなくなるかと言うと、意外とそうでもないのです。私の事務所でも、10人くらいの人数を抱えて、これまで10年以上やって来れてます。資格の必要な商売ではありますが、寡占のない自由競争の業界ですし、お客様は、嫌ならいつでも他の税理士の所に行くことが出来ます。それでも、自分のお金を払って使っていただけるのは、何らか価値が提供できているからなのだと思います。 税務会計の知識は、絶対に必要でしょう。 税務や会計のルールは毎年変化するので、フォローするのは大変です。 でも、ついて行かないと税額控除や特別償却などの恩恵を見逃してしまいます。 最近、失敗してしまったのは、課税売上割合が95パーセントを下回ったときに、一括比例配分方式で、課税売上割合以外の方法が使えたのに、使わなかったことです。この方法を使うには、会計期間の終了時点(3月31日)までに届け出を出していなくてはいけなかったのですが、課税売上割合が95パーセントを下回ったことに気が付かなかったのと、届出を出せばもっといい方法があったということに気が付いていなかったのです。課税売上割合以外の割合を使えるということは、知識では知っていたのですが、それを実務で生かすことができませんでした。 こういうミスを防止するには、私の思いつく範囲では、チェックリストしかないように思えます。多くの決算対策は期末の時点で現金が動いていることが必要だし、届出は決算の前に出して無くてはいけないのも多いですから、やはり、決算の2か月前には、一度お会いして状況を確認するという事が必要なのでしょう。 なんらかの専門性 税務会計以外に何か強い分野があるといいです。私の事務所は英語でのコミュニケーションは得意ですが、それ以外は法人税にしても消費税にしても、常識的な範囲にとどまっています。外科における心臓外科手術のような何か突き抜けた得意分野があるといいなと思うのですが、今のところ、お客様の色々な要求にこたえるように努力しつつやって来た結果、小さな総合商店のようになってしまっています。 値段 値段は、提供する側からすれば高い方がいいに決まっているのでしょうが、サービスを買う側からすれば安い方がいいに決まっています。安すぎると、サービスを提供する側が疲弊するので、避けるべきでしょう。高すぎるのは、世の中にはマーケットがあるのですから、長くは続きません。すべてのお客様と付き合おう、どんなお客様にも好かれようとしないのがポイントのように思います。 だんだん寒くなってきましたが、冬は空がきれいです。