大型の資格を取ろうとすると時間がかかります。当たり前ですが、色々な事を犠牲にしないと最終ゴールまで到達できません。 人によって違うとは思いますが、会計士や税理士を目指そうとすると3000時間以上はかかるイメージなのではないでしょうか。私の場合は、24歳から勉強し始めて、合格したのは28歳の時でした。働きながら勉強していましたが、働く以外の時間は随分勉強していたように思います。 こう考えると、24歳から28歳の間の4年間の自由な時間の大部分を勉強に費やしていたわけですが、これが良かったといえるのかどうか、随分失ったものも大きかったように思います。 例えば、最近はどっちつかずで、司法試験の勉強をしたり、プログラミングをしたりしています。どちらも非常に時間がかかります。司法試験は言わずもがなで、本気で合格レベルに達しようと思ったら、やはり5000時間以上の時間が必要のようです。これは、自分の仕事(会計事務所)をしながらやろうとすると、5年はゆうにかかる勉強時間といえます。下手すると6-7年使ってしまうかもしれません。 プログラミングの方も同じです。ちゃんと測ってこなかったので、正確な時間はわかりませんが、会計事務所として独立してから、同時並行で10年くらいはやっていますから、平均して毎日1-2時間はやっているとしても、3000-4000時間くらいはすでに使っているかも知れません。うーん。改めて振り返ってみるといい意味でも悪い意味でも恐ろしい数字です。 英語も、就職してから転職してからもずっとやっていましたから、5000時間くらいはやったように思います。 考えてみれば当然ですが、この時間を他の事に使うことも出来たわけです。趣味に使えたかもしれないし、家族に使うことも出来たかもしれません。世の中のもっと役に立つことに使えたかもしれません。 仕事を食べる為に必要な事と考えるなら、仕事に人生のすべての時間を使う必要はありません。必要最低限でいいはずです。でも、仕事を自己実現と考えると、他の事に支障がない範囲なら、別にいくら時間を使ってもいいと言えるのかも知れません。 まあ、この辺は人それぞれの考え方の問題なので、何が正解というのは人によって違うとは思います。それでも、今、独立して食べていけるのですから、犠牲にしたものも大きかったかも知れませんが、良かったといえるのかも知れません。 つまり、資格はわかりやすい目標でそれなりにリターンもあるとは思うのですが、なんせ何千時間という膨大ながかかります。これは、大きな時間のかたまりなので、一つのそれなりに大きな目標が達成できる時間です。その犠牲を考慮せずに資格の勉強をしてしまうと、自分の人生を随分無駄に使ってしまうことになりかねないので、自分の生きたい方向とよくすり合わせて考えることが必要かなと思うところです。
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専門分野で資格を持っているということはありがたいことです。資格を持って仕事をしている人は、普段はそれが当たり前になっていると思うので、そういう事に普段はあまり気が至りません。でも、自分で仕事を何かしようとすると、人に信用してもらうということがとても大事になるのです。 仕事をお願いするということは、お金を払って何か大事なことを他人を信頼して託するということです。専門職である弁護士や医者の例をみるとわかりやすいと思うのですが、自分にはよくわからない理解できない専門的なことを、この人はちゃんとやってくれるだろうと、こちらが想像するからお願いするわけです。 専門的なサービスだけではなく、車や家などの「もの」でも同じです。トヨタや日産というブランドや、建築士や工務店として長くやってきているという信頼があるから大きなお金を払えるのです。これが信用がなかったら、こんな大きなお金を怖くてとても払えません。 この人に信用してもらえるということがすごい事なのです。 そういう意味で税理士という資格は大変にありがたいものです。税務の分野に関しては少なくとも多少なりとも普通の人よりは知っていると人に信用してもらえます。 独立して13年が経ちますが、その間に税務以外にも他に色々なことをやりたいと思いました。でも人に信用して任せてもらえるというのは、簡単なことではありません。システムをいくつか作ってきましたが、人に信用してお金をいただけるようになるまでには、長い長い道のりがあります。ましてや、会計システムの場合は大事なデータを預けるわけですから、こちらの本気度を信用してもらわないと、全然使ってもらえません。 これは、自営業に限ったことではありません。就職・転職する場合でも同じでしょう。簿記や税理士科目の合格というのは、その人がそれなりの努力をしてきて、それなりの力あることの証明になっています。他人は面接だけで、その人の人となりや実力なんて測りきれるわけがないのです。どうしても、学歴や資格を考慮せざるを得ないと思います。学歴も良い大学を出ていれば、それなりに頭も良くて理解力がある人だと思ってもらえます。 こういうシグナリング効果を自分で創出するのは、何年もの時間と実際の努力と実績が必要です。これを実際にやるのは、とても大変です。資格や学歴は既存のものなので、そこに達してさえしまえば、人はそれなりに信用してくれます。 そう考えると資格や学歴って効率のいいすごい投資のように思います。一般論ですけど。。
最近、「Outliers」という本を読みました。 成功するためには、何が必要かという事が書いてあるのですが、1万時間のトレーニングと類い稀な幸運がが必要と書いています。この幸運はどれくらいの幸運かというと、ある特定の時や時代の、ある特定の場所に生まれるくらいの幸運が必要だということです。 例えば、カナダのアイスホッケーのプロリーグでは1月から3月の年の前半が誕生日の選手の確率が半分以上(6割?)を占めるくらい高いのだそうです。これはなぜかというと、カナダでは年齢ごとにホッケーの選抜リーグに入れる少年を選抜しているのですが、小学校低学年の時にすでにその選抜が始まるので、その年代ではまだ、1月生まれと12月生まれの子供では成長度合いの差が相当大きいのです。そして、1月生まれの子の方が成長しているので、どうしても上手に見えてしまうため、1月生まれの子供が選抜チームに選抜されます。でも実際には、1月生まれと12月生まれでは1月生まれの方が確率的に才能が上、なんてことはないですよね。 そして一度、選抜チームに選抜されると、全国を転戦するので試合の経験数や練習量が、どうしても選抜チームに入っていいない子より増えるし、一流のコーチにトレーニングは受けられるし、加速度的に差がついてしまうのだそうです。 1万時間のトレーニング努力が必要であることは確かなのですが、それだけではなく運が必要だと言う事が書いてあり、ある意味自分の努力だけではどうしようもない事が書いてあるので、気は楽になります。 例えば、Microsoftを作ったBill Gatesは中学・高校生の時、当時とても高価だったメインフレームのコンピュータに触れてプログラムできる機会があったと言います。彼の通っていた高校には当時珍しかったコンピューターがあったそうなのですが、 Bill Gatesは、ここでコンピューターのプログラミングに相当はまったらしいのです。紙テープに穴を開けてプログラムを書いていた時代です。当時、そもそもコンピューターというものが珍しかったので、プログラミングの経験があるということ自体が、相当珍しくて貴重な経験でした。 UNIXを作ってその後、Sun Microsystemsを作ったBill Joyという人は、学生時代はミシガン大学に通っていました。ミシガン大学は当時珍しくメインフレームのコンピューターラボのようなものがあり、大学が近所だったので、このラボでコンピューターに何千時間という長時間触れることができました。 そしてその後にコンピューターに関する技術が発達して、爆発的にPCが一般に普及していく革命的な時点がやってきます。その時点ですでに1万時間のプログラミング経験があり、かつ、その時に結婚していて守る家族や会社での地位がなく、リスクが取れる年代であったことが大きかったのではと書いています。 Bill GateもSteve Jobsも1955年生まれです。Bill Joyも1956年生まれです。3人とも相当の才能があり努力家であったのはもちろんですが、ある特定の時代にアメリカの限られた場所で学生時代を送ることができたことが、実はこの経験が得がたいほどの幸運でもありました。 プロになるためだったり一芸に秀でるためには1万時間のトレーニングが必要だというのは、よく聞く話で確かにそうなのだろうなと思うのですが、この1万時間を得るためには、本人の努力だけではなく、自分の力以外の幸運が必要なのだということのなのでしょう。そして、そのトレーニングした1万時間どの分野だったのか、その分野が価値のあるものとして、時代に評価されるかどうかもまた、運の要素も大きいということのようです。
認可保育園の消費税は免税になります。では、認可「外」保育園の消費税はどうでしょうか。 答えは、非課税になります。国税庁のホームページには、以下のようにあります。 「都道府県知事の認可を受けていない保育施設(以下「認可外保育施設」といいます。)のうち、一定の基準(認可外保育施設指導監督基準)を満たすもので都道府県知事等からその基準を満たす旨の証明書の交付を受けた施設及び幼稚園併設型認可外保育施設の利用料については、児童福祉法の規定に基づく認可を受けて設置された保育所(以下「保育所」といいます。)の保育料と同様に非課税とされます。」 国税庁HP 次に法人税ですが、これも一般社団法人を設立して、非課税になりうります。一般社団法人は株式会社とことなり、非営利型の組織運営が出来ます。その場合、通常の収益事業には法人税がかかるのですが、収益事業と非収益事業にわけて、非収益事業には法人税が課されません。 国税庁のHPにも、認可外保育園でも法人税が非課税となる旨の以下のような記載があります。 「その認可外保育施設が証明施設であり、監督基準に従って運営されている場合には、照会者の見解どおりで(収益事業に該当しないとして取り扱って)差し支えありません。」 国税庁HP 一般社団法人は、株式会社や合同会社と同様に通常の事業も行えるので、認可外保育をやるのであれば一般社団法人の形式を考えておくのも損がないとは思います。
The tax law about director salary is simple, although it may look otherwise. The law says that only fixed amount of director salary is deductible from taxable corporate income. It does not mean that you cannot change/raise your salary during a fiscal year but it only means that the raised salary will not count as … Read More “Director salary cannot be raised in the middle of a fiscal year (Corporate Tax Law)” »
プログラミングは意外と誰でも出来るという話です。 スーパープログラマーがやるような、AIとか将棋の対戦とかのすごい難しいことは置いといて、一般的な事はすごくハードルが下がったような気がします。会計システムなんかは、コツコツやれば、シンプルなものは結構簡単に出来る様な時代になりました。 昔は、プログラム言語もすごく難しかったので、動くものを作るだけでも相当に大変だったと思います。最近は色々わかりやすいものが出てきて、それ程コンピューターの深いところに知識がなくても動くだけのものなら、簡単にできるようになりました。 iPhoneのプログラミングも以前はObjective-Cという非常に難しいというか、「取っ付きにくい」言語の習得が必要で、なかなかハードルの高いものでした。私も以前に挑戦したことがあるのですが、メモリー管理というのがあり、メモリー・リークの処理の仕方がよく分からず挫折しました。 どれくらいObjective-Cという言語がわかりにくかったかというと、Appleがわざわざ新しい言語を出したくらいです(多分)。私もObjective-Cをやろうとした時、それまでにC#やJavaの経験が何年もあったのですが、かなり格闘しましたがわかりませんでした。(私の努力が足りなかっただけなのかも知れませんが。) 他にもSwiftはスピードが速いなど色々と特徴があるのかもしれませんが、Objective-Cが難しすぎて、iOSで動くデバイスのプログラムの参入障壁が高すぎるが、Swiftと言う新しい言語を作った主な理由ではないかと思っています。 Swiftは直感的なオブジェクト指向言語でわかりやすいです。C#やJavaと似ていて、言語自体がメモリー管理をしてくれるので、メモリー管理をプログラマーがする必要はありません。これがC言語を経験していないJavaやVB以降のプログラマーには画期的です。 今は、iPhoneの会計アプリをリリースしようとして、少しずつプログラミングを続けているところです。1年ちょっと前に買ったMacbook Airを使って、通常の業務の合間を見て、地道に作業を勧めています。 このアプリでは、レシートをカメラで撮影すると、事務所のサーバーに転送され、事務所のスタッフがクラウドの会計システムに入力します。お客様は、このアプリから、この結果の財務諸表が見れるというシンプルな仕組みです。 この仕組みはそれ程画期的なものではないのですが、それでも、お客様には便利になりますし、事務所にもiPhoneやサーバー周辺のプログラミングの技術が蓄積されるので、良いことなのではないかなと思っています。 それにしても、プログラミングのハードルは下がりました。コツコツやれば、サーバー側とスマートフォンなどの端末側のプログラミングも一人の人間が出来る時代になってしまいました。 **************************** 本も色々買って勉強したのですが、この「親切すぎるiPhoneアプリ開発の本」がすごく良かったです。この本のステップ(39あるのですが)を一つ一つ実際に手を動かしてやってみて、今まで分からなかった基本的なタッチの部分や全体のフレームワーク的なものが随分わかるようになりました。
本をたくさん読む事自体は全然OKだと思うのですが、手段と目的が入れ替わってたくさん読む事を目標にしてしまうのは、本末転倒です。本を読む楽しみがなくなってしまうので、むしろ有害な気がします。1日1冊とか、まず1000冊読むとか、量を目標にするのは、一時的には良いかも知れませんが、量を目的にしてしまうと本の中身を考える余裕がなくなるので、楽しくないです。 例えで言うなら、旅で行った国や町の数だけを競争するようなものです。楽しんで旅行をしてて結果そうなったのなら良いのでしょうが、数だけ集めても順番が違うように思います。 本は、沢山読むほうがえらい、難しい本を読めるほうがえらいみたいな考え方が一部の知識人と呼ばれる人たちの中にはあるようにも感じますが、私はそんなふうには思いません。 読書は、本来楽しみながらするものです。色々な世界に触れて、知識や人生の幅を広げるものです。
どうせやるなら、少し難しいことに挑戦した方が、負荷がかかるし成長します。 なので、まずはやりたいことを考えてみます。次に、それが現実に可能かどうか考えて、大変だけどやれそうかなと思ったら、やると決めてみます。成功確率が半分くらいのものなら、十分にモチベーションは保てるので、やる価値ありだと思います。 できれば、そういうのを自分のノートか日記か何かに書いてみるのもいいと思います。そうすると、自分が自分の人生で何をしようとしているのか、毎日の生活の中でどこに向かった努力するべきなのか、普段あまり意識しなくても、無意識でちゃんと考えています。 書くのは重要ですよね。書く事は考える事ですから、書く事によってその人の性格、しいては、人生の方向が決まっていったりするように思います。逆に、何も書かないという事は、世の中の外からの刺激に対して、反応的な時間の使い方を決めているという事ですから、ちょっともったいないように思います。書かない事によるコストの大きさは、時間を無意識に何年も使ってしまうという意味で、実は思ったよりもはるかに高いのかもしれません。
仕事のホームページを作るためにPhotoshopを使ってみる事にしました。とは言っても使い方はまるでわからないので、今、本を買って勉強しているところです。 それなりのホームページをきれいに作るには結構時間がかかります。Photoshopやイラストレーターなどのソフトの使い方をおぼえる時間まで含めると、粗削りの簡単なものでも30時間から50時間くらいはかかるのでは無いでしょうか。 それでもプロの作るものにはきれいさやセンスでは到底及びません。ホームページを作るためにソフトの使い方から始めるのは、もう、仕事としてやると言うよりは、趣味になってしまっていると言われてしまうレベルです。それよりは仕事を50時間多くこなした方が、いいと言う考え方もあると思います。 でも、人にお願いするとホームページはなかなか思った様なものを作るのが難しいのです。数回くらい細い修正をお願いして、そのうち、イメージとはちょっと違うけど、これ以上手をかけると悪いから、「まっいっか」となってしまいます。 デザインやビジュアルには、文書にはない訴求力があります。文章ではうまく伝わらないコンセプトを直感的に伝えてくれることがあります。言い方を変えると、ホームページのデザインを考える上ということは、自分の仕事は何かということを改めて考え直して形にしなおしている作業だと言うことも出来ると思います。つまり、自分の強みは何か、自分はこの仕事で世の中に何を提供しようとしているのかを改めて考えて、他人にわかるように説明しようとしているわけです。 私の場合は、キレイに整頓された帳簿は整理整頓されてキレイに掃除された部屋のように、ビジネスを効率的にするし、やっている人間を幸せにしていると思っているので、そういう帳簿を提供するサービスをしていきたいと思っています。 ですので、ホームページでは、これを上手くビジュアルでわかるように出していく必要があります。(どこまで上手くできるかは別なのですが。。。)そうすると、ホームページで、どんなイラストや写真を用いるか、どこを強調するかなどが決まります。 そう考えると、デザインすると言う事も、自分の考えをまとめて外にわかりやすく表現していくという意味で、文章を書くのと同じ事なので、それなりに正当化できるのかなと思いました。
最近、iPhoneアプリのアイコンを作るためにイラストレーターを勉強していました。 以前に本で読んだ20時間の法則の通り、週に1-2時間を使って10日もやると、結構新しいことができるようになってしまいます。「Illustratorが使えるようになった」などと言うと、本職の方に鼻で笑われてしまいますが、20時間使うとちょっとした事はできるようになるのは事実です。 私の本業は税務会計で、イラストレーターなどのクリエーティブ系のソフトはハードルが高く、どのように動くのかのイメージもわかりませんでした。でも20時間使ってみると、それなりにわかるようになりますし、ちょっとの事はできるようになるものです。 ホームページも作り直そうかと思っているのですが、その時にデザインをただ見栄えをキレイにするだけのものと考えないで、そのデザインで何か直感的なメッセージを伝えるものと考えると、デザインに対する苦手意識も持っていられなくなりますし、やっていて楽しくなります。 デザインを何かメッセージを伝える為のものと捉えると、どうしてもデザインを何回も推敲することになってしまいます。Lancersなどのクラウドでの発注だと、手離れが悪くなって相手にも申し訳なく感じしまい、なかなか外注で出しづらくなってしまいます。本当はそういう時に個人的にお付き合いのあるデザイナーさんにお願いするのが良いのでしょうが、それもお金がかかります。 自分でイラストレーターなどのソフトを自分で使えるようにするというのは、本業に使うべき時間を犠牲にしているという意見もありますが、見方を変えると、自分のビジネスをどうビジュアルで説明するかということなので、自営業などの小規模事業者は自分でやってみるのも意義のあることのようにも思えます。