誰もが好きな事を仕事にすべきか、収入の固い仕事を選ぶべきか悩むのではないでしょうか。
私が今思いつく基準は、その好きな仕事で一日12時間、週に84時間働けるかどうか。それが3年続けられるなら、その仕事をやってみるのもいいでしょう。かなりハードルが高いですね。では、1日10時間くらい、週に55時間くらいにしておきますか。ちょっと少ないですけど。
週に84時間なら、1年で4,000時間、3年間で12,000時間です。これだけやれれば、あなたの技術は人並み以上になっているはずです。
次に自分(と家族が)生きていくのにいくら必要か、その仕事が世の中でどれだけニーズがある仕事なのかどうか。世の中を知るというか、マーケットを知るというか。敵を知り、己を知れば百戦殆うからず。世間知らずは損します。私も最初の就職先から始まって人生の重要な判断はいつもちゃんと出来てません。世の中のことがわかってなかったんですよね。今でもそうですが、学生の時には特に無知でコドモでした。
12,000時間を費やして、その道のプロレベルになったとして、いったいいくら稼げるのかどうか。例えば、ピアニストやバイオリニストでは相当の時間を費やしても、本当の一握りににならなければ、1,000万円稼ぐのも難しいでしょう。いや、私が世の中を知らないだけなのかも知れませんが。
だけど、会計士や税理士は3,000-4,000時間くらい勉強すれば、受かります。もちろん、その先も勉強は欠かせませんが、一年に1000人以上も受かりますし、普通にやってればたぶん600 – 1000万円くらいは到達します。ミュージシャンとは食っていく難しさが全然違いますよ。
プログラマーやエンジニアなどの技術者も、これだけやれば相当いい線行くのではないでしょうか。
ただ人生の満足度や充実感はわかりません。会計士や税理士をやっていて楽しいかどうかは別物です。私は、ミュージシャンになったこともないですし。仕事は仕事と割り切れば、大企業に勤めている方がよっぽど大きな仕事をやれるし、しかも楽で楽しいかもしれないです。
自分がもしもう一度キャリアをやり直すとしたら、もう一回この道を選ぶかどうか。自分の子供が将来、公務員や会社を辞めて独立したいと言ったらなんと助言すべきか。
何がしたいかは人によって違うので職業については助言は出来ないかも知れませんが、1日12時間、週に6日、1年で4000時間を3年間努力できると本人が思えるのであれば、「やれば」と自分のやりたいことを頑張ってみるように勧めてみると思います。
そうじゃなければ、好きなことで独立する仕事はやめた方が良いんじゃないでしょうか。いや、もちろん、固い仕事も大変ですが、好きな事で一生来て、独立して、食えなかったらと家族も巻き込んで結構タフな人生になりかねないです、ほんと。
あれ、好きな事vs.固いことの話を書いてたつもりなのに、独立vs.独立しないの話が混ざってしまいました。
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今日は初めてグランルーフに行ってきました。京橋界隈はしばらく言っていない間に随分美くなってしまってました。