仕事柄、新規のクライアントの日本法人を設立することが多いのですが、この時に大変になるのが銀行口座の開設です。外国のお客様は日本で営業を始めようと考えて日本法人を設立するのですが、銀行は、会社が今現在に存在することの証明が出来る資料を求めてきます。 これが結構大変なのです。鶏が先か、卵か先かの状態になることも多いです。つまり、良く求められるのが請求書や見積書なのですが、これは銀行口座が無いとなかなか出せるものではありません。銀行口座もないのに、まさか現金で払ってくださいなんて言えないし、請求書なんて実際問題ムリなのです。 もう一つ、金融機関は事務所が実際にあるかどうかをチェックしているようでもあります。信用金庫に新会社の口座開設の手続きを問い合わせると、実際に担当者が事務所を訪問して、本当に事務所が存在しているのかどうかを確認するのだそうです。 金融庁あたりが指針を出していると思われますが、私たち外部の人間には、内容が具体的にどのようになっているのかは知りようがありません。ただ、想像するには、背景はもっともなものであり、不正な銀行口座を防止するためのものだと思われます。なので、私たちができることは、口座を開設しようとしている会社が不正なものであることが疑われないように、もっと言えばペーパーカンパニーであることが疑われないような、外観を作ることなのでしょう。 以前、銀行の方に聞かれたのは、住所がサービスオフィスではないかどうかでした。サービスオフィスは住所だけを貸しているところもあるので、そこを確認していたのでしょう。 外国会社の設立をお手伝いする立場の私たちの事務所としても悩ましい問題です。
Day: March 24, 2017
会社・支店の設立関係