プログラミング言語は勉強し始めの最初の20時間が退屈なので、そこを乗り越えるためにも、仕事かプライベートで実際に使える言語を選ぶのが良いと思います。上手く動くと、面白くて夢中になってしまうかも知れません。 会計の人だったらExcelのVBAがオススメです。エクセルは日々使うソフトですので、一部の毎日繰り返しやるような業務をボタン一つで自動化できるようにするとプログラミングの便利さを実感できると思います。 Accessもいいのですが、データベースという概念が普段あまり使うものではないので、誰かがその便利さを目の前で見せてくれる人がいないと、そのすごさや便利さを実感することが難しいと思います。目の前でAccessで計算結果を見せられると魔法みたいだっ!と思ってしまうくらいすごかったりします。経理の人だったら請求書や在庫管理の為に挑戦するのは十分に価値があると思います。Excelに比べてそもそもAccessを使い慣れていない場合が多いので、そこでハードルが少し上がります。 プログラムを外の人に一般公開するいわゆるWebサービスを作りたいと思っている人もいるかも知れません。そういう方には、また別の系統のプログラム言語が必要です。 とりあえず簡単なのは、C#またはVisual Basicを使って、ASP.NETというウェブフォームという形式でやってみるのがいいと思います。開発ツールにはVisual Studioというのを使うのですが、無料版でも結構本格的な機能がちゃんとついています。難点はWindowsでしか動かないので、Macの人には進められません。趣味で使うシステムを作るには十分すぎる機能があります。 私の事務所では、受け取った郵便物をiPadなどから写真でとって、受け取った日付や送り元の情報と一緒にサーバーに記録しています。いつお客さんからどんな書類をいただいたかを画像と一緒に見れるので、便利で重宝しています。使っている言語はC#です。 Macの人は、Ruby, PHP, Pythonなどのスクリプト言語がオススメです。Webで公開しなかったりする場合は、デスクトップやiPhone用のプログラムを作成するというのも楽しいと思います。 とりあえず初心者はPHPやRubyかPythonが良さそうです。PHPやRubyならWebアプリが比較的簡単にできます。 今、私がRubyやPythonなどのスクリプト言語を勉強するために作っているのは、自分の勉強したことやその時間を記録するシステムです。iPhoneでボタン一つで記録して、Webサーバー側でも記録できるとい言うものです。 iPhone側はSwiftと言う言語を使います。モダンな言語で、Cなどに比べると比較的とっつきやすっく感じるのですが、それでもRubyなんかに比べると型の定義が厳密できっちりしているなと言う印象があります。この言語はAppleが最近公開してオープンソースになったので、そのうちサーバー側でも使えるようになるかも知れません。今はサーバー側で使うには時期尚早だと思います。 サーバー側を最初は、Rubyでやっていたのですが、RubyはRailsがものすごく便利なのでかえって不安になる時があります。モデルを作る場合など、コマンド1行で複数のファイルを自動的に作ってくれるので、よくわからないままにプログラムが動いてしまっている感じです。結局どの言語でも、ある程度は自分の手を動かして仕組みを理解しなくてはいけないのでしょうが、なんか問題があった時に自分で解決できなくなるような不安があります。 ただ便利は便利です。データの量が多くなければ、Herokuなどのクラウドのサービスを無料で使えるので、サーバーを自分で用意する必要はありません。 今は、機械学習が流行っていることもあるので、本屋さんではPythonの本がたくさん置いてあります。Pythonは世界的にはRubyよりもはるかに使われていると言うこともあり、Pythonもいいなと言うふうに思います。私はPythonはお試しの段階です。 プログラミングは一つを身につけるまでにはそれなりに時間がかかりますが(それなりに使えるようになるには100時間くらい?)、面白いし、何かの役に立つかも知れないので、興味がある人は挑戦してみるのもいいのではと思います。
Month: January 2017
タックスヘイブンを使った租税回避は先進国間での共通の悩み事です。 経済協力開発機構(OECD)は国際的な脱税及び租税回避に対処するために、非居住者の金融口座情報を税務当局間で「自動的」に交換するための仕組みを導入しました。その名も、「共通報告基準(CRS:Common Reporting Standard)」。銀行は口座を開設する際に居住者であるか非居住者であるかを区別する必要があります。 この仕組みのすごい(おそろしい?)ところは、従来タックスヘイブンと言われた、ジャージー諸島やマン島なども含まれていることです。タックスヘイブン国や地域は預金者の情報を決して公開しないと高をくくっていたら、はしごを外され大変なことになってしまいます。 CRSでは、非居住者の銀行残高等を自動的に交換します。ですので、海外口座に大金(小金でも)がある場合は、自動的に日本の当局に情報が行きます。残高がそれなりにあり、日本国内であまり大きな所得の申告がされていない場合、もしくは、日本から送金の記録が残っていない場合には、当然に過少申告を疑われることとなります。 日本も実際に始まるのは、今年(平成29年)からです。 無申告加算税は大変重いものがあります。また、法人で稼いだお金をタックスヘイブンの個人口座に入れたら、きっと役員賞与として課税されます。貯めた分はほとんど残りません。これだったら、最初からちゃんと申告しておいた方がましだったという事になりそうです。 下記は、国税庁のHPです。さらに詳しい情報が載っています。 国税庁HP ただまあ、もともとタックスヘイブンにお金を貯めても、実際には使えないという問題があったようです。数千万円単位でタックスヘイブンに無申告で蓄財しても、日本で不動産は買えません。買う時にタックスヘイブンからの送金が必要ですが、ここで足がついてしまいます。 今まで無申告だった人は(褒められることではないですが)、日本でお金を使えるようにするためにも、H28年度の申告はカミングアウトの最後のチャンスと言う事にはなりそうです。。。
Macbook AirでもそれなりにXCodeでの開発はできるのですが、ビルドが少し遅いように感じてきました。XCode8.1でSwift3.0のコードをビルドして実際にアプリが起動するまで1分7秒かかりました。一日に20回はビルドすると、単純に待ち時間だけで20分以上かかります。さすがに時間の無駄の方が、新しいMacbookを買うコストより大きくなってきたように感じます。 そろそろ本格的な開発環境に移行した方が良いかなと思いつつ、値段も高いし今使っているMacbook Airもまだ十分に使えるので、買換えも躊躇するものがあります。何となくではありますが、Macbook Pro15インチの最新モデルと一つ前のモデルの整備品とで値段と性能を比べてみました。 値段 新品238,800 整備品169,800 その差は約7万円!CPUは整備品がクアッドコアi7の2.2GHzに対して、最新モデルの方は2.6GHzで、ずいぶん違います。アップルのホームページを見ると、SSDの読出し速度もずいぶん進歩しているようです。いったいどのくらい違うのでしょうか。 タッチセンサーは、今のところ開発には必要ないので、高いお金を出してまでの必須では無いように思います。 そうすると結局、開発をするだけなら整備品で十分だという結論になりそうです。 本日は、MacにRuby on Railsをインストールしました。Unix/Linux系のシステムは、いまいちディレクトリの構造やコマンドがわかっていないので心配でしたが、無事にサーバーが動くところまでたどり着くことができました。Homebrewというインストールを管理するためのソフトが便利で、意外と簡単にできました。Rubyは環境を構築するまでが大変だと言われていますが、ネットで色々な情報を確認してやれば、それ程難しいものでもないように感じました。 これからも、アプリの開発を少しずつ進めたいと思います。
これからの会計サービスを考えてみました。 色々な需要があるので進むべき道は当然これに限らないとは思うのですが、将来有望な一つの方向性ではないでしょうか? ガソリンスタンドやカフェではセルフサービスが当たり前になりました。カフェでも至れり尽くせりのルノアールのようなところも人気ですが、昔の喫茶店のようなところはセルフサービスのスタバやドトールのようなカフェにだいぶ淘汰されてしまいました。 お金を出してコテコテのサービスを受けるという発想は、一昔(10年くらい?)前まではメジャーだったように思いますが、今はそれほど受け入れられている考え方ではありません。自分で出来ることは自分でして無駄なコストは節約し、その浮いたお金を別のことに使いたいというのは当然の発想のようにも思えます。 セルフサービスのガソリンスタンドやカフェが主流となっているように、会計サービス自体にもセルフに大きな時流があるのではないかと思います。私たち会計事務所をやるものにとっては、単純な労働で日銭を稼ぐことが難しくなっているのは間違い無いでしょう。 昔ながらの会計事務所の仕事のやり方で、領収書や通帳のコピーをお客さんからもらってきて会計ソフトに入力し、10日後に完成した試算表を返すというサービスも昔の喫茶店のようなビジネスモデルになってきているのかもしれません。会計事務所は一般的な喫茶店に比べるとメニューはもう少し複雑で、臨機応変さが必要なのでむしろレストランに近いようには思います。個人商店のレストランがチェーン店のレストランに席巻されてなくなってしまうことは、おそらく当面はないでしょう。チェーン店には真似のできない色々な個性のお店が日本中に星の数ほど活躍しています。そういう意味では、今までの古い会計事務所の業態もまだまだ大丈夫で、すぐに無くなることはないのではと思います。 ところで、会計サービスをどこまでセルフサービスでできるかですが、実は、会計仕訳もごく限られた種類の取引しかありません。それらをカバーできると実は会計仕訳のほぼ全部99%くらいをカバーできるのではないかと思います。それらは、下記の、 売り上げ(請求書の発行アプリみたいなもの?) 支出(会計簿の支出を記録するアプリを少しパワフルにしたもの?) 給与(源泉所得税も) 固定資産(減価償却) くらいなものでしょう。 つまり言葉を変えると、たったこれだけシンプルなアプリ(4種類!)を作ると、会計サービスのうちかなりの部分をセルフでやっていけるようになってしまうということです。 税務会計サービスは税法という法律の相談という面があるので、専門家が必要であることは間違いありません。法律には現実世界に起こりうる全ての細かいことを条文や通達で明示できているわけではありません。ですので、あくまで曖昧な部分があり、どのように認定するかという部分が残るのです。ここは税理士などの専門家に頼るべき部分ではあるとは思います。 また、アプリではできない、消費税の課税選択や簡易課税と原則課税の選択など、専門家に見て欲しい部分は沢山あります。これらの判断に関連する部分はちょっとアプリには無理なので、ずっと残っていくことでしょう。 しかし、属人的な喫茶店がカフェに淘汰されたように、会計事務所にも同じような事が、これからどんどん起きるのではないかと思います。 私どもの事務所でも、昨年から、レシートや領収書の写真から、ネットの会計ソフトに入力を代行するサービスを初めました。 ですが、今後は、会計事務所がコストをかけて入力するサービスを提供するというよりは、請求書を発行したら自動的に会計ソフトに取り込まれるようなもっと事業主が自分でできる部分はできるだけ自分でやるか、ITを使った自動化するような方向に進化させていく必要があるのかも知れません。 世の中はどんどん進歩していくので、自分もどんどん変化していかなくてはなりません。ビジネスの世界はなかなかしんどいものではありますが、面白いものでもありますね。