Djangoがいつのまにか1.x系から2.0にバージョンアップしてました。新しい相続税の計算サイトをDjangoで作ろうと思ってチュートリアルを見て、コードをその通りに打ってもエラーが出ます。なんでかなと良く周りを見たら、なんとそんなことになってました。 しかも良く読むと1.x系からの移行は、一手間かかりそうで自動ではないようです。今後新しく作るサイトは2.x系が良いに決まっているのですが、これまでのものを2.x系に移行するのは手間も大変そうなので勇気がいります。どうしたものか思案中です。 コード自体はPython3で作っていたのでDjangoは1.x系でも2.x系でも動きます。なのでPCを入れ替える必要はないので、そこはせめて良かったと思います。 今まで1.x系をやってたのでまた多少の学習コストはかかりますが、バージョンは新しい方が良いに決まっているので、頑張って新しい方のバージョンでやってみようと思いました。 そういえばPycharmも2017.2 から2017.3に変わっていました。2017.2と2017.3は2017年2月のバージョンと2017年3月のバージョンなのかと思っていたらそうでもなくて、随分と機能がアップしているようです。Djangoの2.0にも対応していると書いてあるので、早速バージョンアップしようかな。 最近(やっと!)わかってきたのですが、システム開発で一番難しいのは、作ることではなくて、何を作るかです。プログラミングが好きなのでコーディング自体とそれに伴う調べ物は苦にならないのですが、作ったものが誰にも使われないものになってしまうと、それまでに投下した膨大な時間を考えると悲しくなってしまいます。最近作ったWEBサービスでレシートを写真でとるとそれを私たちの方で(人間が)仕訳に変換すると言うサービスがあります。確かにレシートを写真でとると仕訳にしてくれるサービスは便利ではあると思うのですが、そう言うサービスを求めるのはどちらかと言うと個人事業者です。会社でも数人規模になってくると、事務の人がいてまとめてくれたりするのでそこに不便を感じることはあまりないかもしれません。つまりサービスがあまり必要とされていないところに時間をかけてWEBサービスを作ってしまったのです。 私たちの仕事は主にどの商品やサービスが儲かっているか、どこに不効率があるかなどがわかるようにするための会計情報を提供することです。少なくとも今のお客様はそう言うものを求めているところが多いです。 そう考えると今回作ったサービスはちょっとピントがずれてました。こうなってしまった以上、ターゲットとするお客様の層を変えるか広げるか、もしくは今のメインのお客様が必要としそうなものをよくよく考えて開発するかしかなさそうです。一回開発を始めてしまうととりあえずは完成するところまで頑張ってしまうので、時間を大量に使ってしまいます。 サービスを作りまくるのも腕を上げるためにはいいとも思うのですが、やっぱり貴重な時間を大量に無駄にする前に、このコンセプトで良いのか良く考えてから作るのが大事なように思いました。例えば紙に書いて一旦客観的に見てみるとか、傷が深くなる前に、始める前の一工夫が大事だなと思いました。
Year: 2017
There are two types of merger and acquisition under Japanese corporate tax law. Namely qualified and unqualified merger. Well, the difference is that, in case it is qualified, unrealized gain on asset will not be taxed in the merger. More importantly you will carry the tax loss accumulated in the past. On the other hand, … Read More “Qualified Merger as joint venture. The conditions to be met.” »
ビジネスとして成り立つのかどうかと言う疑問はありますが、事業再生M&Aと言うコンサルティングのやり方があるそうです。そのコンセプトは簡単で、売れそうもない業績不振の会社を再生させて、企業価値を上げて売却すると言うことです。業績がよくない中小企業にとっては夢のような話です。そんなことが本当にできるのでしょうか。 企業再生と言うのは難しくてかっこよく聞こえますが、その手法は概略で見る分にはそれほど複雑なものではありません。一つは管理会計をきちんとして、採算部門をきちんと把握することです。少し古い会社だと、この経理がどんぶりであることが少なくありません。どの部門が利益が出ているのか、どの商品が赤字なのか良くわかっていないことが少なくありません。経費を各部門や商品に分けて配分して売上と対比するので手間がかかるのですが、これで得られるものも多いのです。 社内の経理の人も会計事務所もこう言うのは手間と時間がかかるので嫌がることが多いと思いますが、やれると得られるものも大きいです。大変ではありますが、一回だけでも継続する仕組みを作れれば、あとはある程度は自然に回るようになります。
事業承継のやり方には色々ありますが、税務・会計の側から見るといつ誰に経営権と株式を移転するかと言う経営的な事を決めた後は、どのように税負担を少なくするか、資金負担をどうするかというのが検討される視点です。 <事業承継で納税負担を有利にするための教科書的パターン> 持ち株会社スキーム(最初から承継人のお金で設立して、借入で株式を買い取る) 資産管理会社スキーム(譲渡後の業績向上による評価益の増加分には42%減額できる)作り方には借入でやる場合と株式交換による方法がある。 一般社団法人スキーム(H30年以降は大幅に制限されそうです) 会社分割(高収益部門の分社化など) 会社合併(評価方法を類似会社に変える、低い評価方法に変える) 社長退職金と同時に株式の譲渡 優先株 グループ法人税制を使った高収益物件の後継者の会社への移転 非上場株式の株価は、上場株式のように日々取引所で決定される客観的な数字がないので、以下のような要素に働きかけることによって株価を下げます。 評価方法(従業員や資産規模、売上などによって相続税法で定められた株式の評価方法は、純資産方式と類似業種株価方式のどちらになるか、その折衷割合が異なります)。会社の規模が大きくなるほど、類似業種株価方式の割合が高くなるので、株式の評価が下がるのが一般的です。したがって、2つ以上会社を持っている場合は、両社を合併すると株式がやすくなります。 また、純資産方式と類似業種株価方式のいずれを使うにせよ、利益や純資産、配当の金額が少なければ評価も下がります。ですので、譲渡のタイミングに合わせて退職金を払って利益と純資産を減らすなどすれば、直接に株価を下げることができます。 また、少数株主には配当還元方式と言う特に低い評価方法で評価できる場合もあるので、そのような株主はいるか、誰に相続させれば配当還元方式を使えるかを検討しておきます。 この大前提を頭に入れた上で、次のような手順でどのような施策ができるかを考えて行くのです。 まず、現在の事業の株価を算定すること。 後継者を決めること。その時に「いつ」やるかも決めること。株式を後継者に集中して移転できるように計画すること。株式が分散すると、後継者は意思決定を自由にできなくなってしまう。 後継者には親族内か従業員などの内部の後継者以外に、雇用維持のため、第三者もありうる。従業員などに承継させる場合には、本人に資金力が十分でないことが多いので、その資金をどうするかが問題となる。 株式はその時期に合わせて株価の安くなるような施策を決める。株価が高い時に株式を移転すると贈与税や相続税の負担が大きくなる。 株を移転するとしても、贈与とすると将来の特別受益の減殺請求の可能性を残してしまうので、争族を避けるためにも、可能なら売買で譲渡する。 <後継者を選ぶ> 親族(子供)の場合、本人に継ぐ気があるか、能力があるか。 親族外承継(社内幹部)会社の事情に明るいので、安定感がある。問題は、資力があるかどうか。 M&A 書いてが見つかるかどうか。値段が折り合うか。 <後継者を育てる> 親族を社内で育てるのは一般的には難しいと言われているらしい(本当にそうか?)。 社外で育てる場合も会社規模が異なったり、事業内容が異なったりするのでハードルはある。 いきなり全権を移転するのは危険。一部だけを任せるなどのワンクッションをおく方が上手く行くことが多い。株についても、社長が退職する時に退職金を払って会社の株価評価を下げて、そこで移転するのが定跡。 よくあるパターンに持ち株会社方式というのがある。これは新しい会社を、子供が100万円などの手元の現金から出せる金額で設立して、この新会社で銀行から株式の買取資金を買い取り、子会社(既存の会社)の利益を配当として吸い上げ、親会社はその配当から銀行の返済をする。子会社からの配当は益金不算入になるので、法人税の2重払いは発生しません。 大事なのは、世の中には教科書的な手法がある程度決まっているので、自社の場合はどのような方法が使えるのかを検討することです。それほど難しいことではありません。次に、どのような方法でも、ある程度は陥りやすい教科書的な落とし穴のパターンがあるので、それが大丈夫かを検討しておくことです。 <教科書的な落とし穴> 配当還元方式を使える株主の範囲を間違えていないか。 特定会社(比準要素数1・土地保有特定会社・株式保有特定会社、開業後3年未満)に当たってしまう 外国会社に類似業種比準方式は使えないl 株式を移転する年度の法人税の申告は、修正されると評価が激増してしまうかのせいもあるので、慎重にやること。 これだけで、70点くらいの承継プランの大枠ができたことにはなるのではないかと思います。
事務所の仕事が増えてくると、毎日が目の前の仕事をこなして行く事でほとんど埋まってしまい、大きな目で見た、長期的なことができていないことに気がつきました。毎日忙しく過ごしているのですが、大きなかたまりとなるようなテーマでの仕事ができていないのです。例えば、私の場合で言うと、記帳代行や法人税・消費税の仕事だけでなく、もう少し相続や事業承継の仕事をしたいと思っていますが、十分な準備の時間をかけられていないので実行力に欠けています。 小さな会社から企業して事業を成長させてきた方の本などを読むと、これは「パターン」とも呼べる実はよくある共通した現象のようなのです。事務所の中でよく本を読んでいる方にも、こんな話をしていた時に、実際の毎日の業務をこなすのと、(ビジネスの)開発を同時にやるのは難しいと言われました。確かに、人間は時間に限りがあるので、家族や友人との人間関係に使う時間を確保しつつ、仕事でこの両方をやるのは、物理的にも結構難しいと思いました。もちろん、根性が足りない、意志の力でやりきると言うのも一つの方法論なのですが、現実問題としてはどこかに無理が出てきて、結局はできていない結果に終わりそうです。もう少し合理的に考える方が良いのかなとも思いました。 その本によると、やはり組織として成長するには、その成長段階に応じて必要になるそれぞれの役割を分担してくれる人を見つけることが大事です。やはり実務管理も新しい仕事の分野の開発もなんでも一人でやろうとせず、分担してくれる方を探した方が良いのかもと思いました。今は個人事業という形態ですが、税理士法人化する方が、働く側にとっても、組織が安定するので良いのかなと思いました。
独立したばかりの税理士はマーケティングができるに越したことはありません。税理士に限らず、一般に専門家と言われる職業の人は仕事の実力があれば結果的には仕事には困らないと思うのです。世の中で見ている人は見てくれているのです。しかし、見てくれているといっても、あなたの実力を世の中の人に知ってもらうには数ヶ月から年単位の時間がかかります。また、そもそも人と差別化できるほど能力がある・仕事ができると言う人はそうはいませんから、その場合にもマーケティングが出来るかどうかが、軌道に乗るまではやっぱり重要です。 色々な事を言う人がいると思いますが、マーケティングができる方が良いと言うのが税理士として開業15年の私の感想です。 では、マーケティングと言うものはどうやったら良いのかですが、一番簡単なのは今流行りのコンテンツ・マーケティングです。コンテンツ・マーケティングの考え方は一理あるのでバカにせず、軽くでも良いのでその理論的背景を知っておいた方が良いです。特に士業や専門職などのように、提供されるサービスが小ロットで、商品の性質が外部からわかりづらいもの、しかしそのクオリティや内容が重要で、値段が決して安くはないものは、コンテンツ・マーケティングはやらなくてはいけない義務のようなものと考えて良いと思います。 で、コンテンツ・マーケティングとは何かという事ですが、あなたの提供する商品やサービスに関する情報で誰かの役に立ちそうな情報をネットで提供する事です。インターネットで検索することが当たり前になった現在では、人は困ったことや解決すべき課題がある場合に、その解決方法をインターネットで検索します。 そこで専門家たるあなたが役にたつ情報をインターネット上で提供しておけば、検索エンジンがその困った課題がある人にあなたのウェブサイトを表示してくれます。あなたが役立つ事を書いていれば、その人はあなたに興味を持ってくれるでしょう。こういう時代に、売り込まずに有用な潜在的なお客様の役に立つような情報をネットで提供するのです。将来、もっと困ったことが起きた時にはあなたに接触しようと思うかもしれません。まさに、需要と供給を結びつけるウィン・ウィンの関係が始まります。誰も損しない、経済学的にも財を提供する人とそれを必要とする人を効率的にマッチングする王道的な感じです。 このコンテンツ・マーケティングを始める事の第一歩は、ブログをやる事です。今はWordPressなどの比較的始めやすい無料のソフトがあるので、これで自分の持っている人に役に立ちそうな情報を世の中に公開していけば、いずれ誰かが見つけてくれます。 私も、ブログを楽しみであると同時に義務でもあると思って、コツコツと続けて行こうと思います。
個人で個人事業(フリーランス)をしていると、時折「法人化した方がいいのかなぁ。会社にした方が税金安くなるのかなぁ。」という考えが頭をよぎります。 昔は、売上が1千万円を超えたら法人にした方が得だとよく言われました。今は、税金(と社会保険料)だけで考えたら、個人事業の方がだいぶお得です。これを実際に数字を使って確かめたいと思います。 法人にすると売上をいったん会社に入れて、それを事業主は給与でもらう形になります。給与でもらうと2017年では最高で220万円の給与所得控除というものがあり、これを収入から引く事ができるので、所得税の税率が23%の人なら(所得が695万円から900万円)、住民税が常に10%なので、33%の税金、つまり66万円の税金が安くなります。所得(額面の7掛けくらい)が900万円から1800万円の人は税率が33%なので、住民税の10%をプラスして43%になるので94.6万円税金が安くなります。 他方、個人事業の場合には給与所得控除というものはありません。かわりに青色申告特別控除というものがありますが、これは65万円だけです。税率23%のひとなら住民税を入れても21万円しか税金が安くなりません。これだけ見ると法人の方が良いのですが、問題は社会保険料です。 社会保険料は本人負担が約15%、会社負担が15%で合計約30パーセントかかります。仮に額面が80万円だったとすると、社会保険料は月に19万円になります。(30%にならないのは厚生年金の方は62万円で上限があるからです。)40才以上の方は、介護保険料が別にかかるので月の支払いは20万円を超えます。 https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat330/sb3150/h29/h29ryougakuhyou9gatukara もちろん、個人事業主でも国民健康保険に加入するので所得が高い場合は70万円くらいはかかります。また、国民年金は毎月1万6千円ですから両方足すと年間で90万円くらいにはなります。 でも、法人の200万円以上かかる社会保険料と比較すると、給与所得控除がちょっとくらい多くても、社会保険料を入れた支出の合計では会社の方が多くなってしまうのです。 会社は社会保険に加入するのが義務ですから、ひと昔のような社会保険に加入していない中小企業が多かった時代の比較を用いるのは無理です。 簡単に売上が1000万円を超えたら、税金的には会社にした方が良いというのは、すでに昔の話です。 そうすると、法人化するタイミングというのは、税金などの金銭的な損得とは別の次元で考える事になります。例えば、ビジネスが大きくなってきて会社のイメージの重要性になってきたとか、社員を採用する際に個人事業主よりは法人の方がやりやすいなどです。 その他にも、法人の方が会社で自宅を買うと有利とか、将来事業を売りやすいとか、色々な要素はありますが、入り口ではこれくらいの事を考慮すれば十分だと思います。
世の中、こちらの理由とは関係なく辞めてしまう方もいますが、一度は入社していると言うことは、一度はこの事務所でいいと思ってくれていたはずなので、その気持ちが変わってしまったことに残念ではあり責任も感じます。 会計事務所に限りませんが、採用は100万、200万円単位で業績に影響する一大プロジェクトです。中小企業にとっては小さな金額ではありません。採用した方が3ヶ月から半年で辞めてしまえばそれまでの採用と教育にかけた時間とお給料はパーです。入った方も無駄な時間を過ごしてしまうことでしょう。 それでも数ヶ月で結論が出るのならいい方で、1年−2年くらいで辞めてしまうとお互いに痛手が大きいです。会計事務所としてもやっと投資の期間が終わってきて、これからは戦力だなと思っていたところで辞めてしまうので、大きな誤算になってしまいます。事務所を大きくしようとしている場合、人が育ってくれる必要があるのですが、また1−2年前からやり直しです。働く方も無駄な1−2年を使ってしまったことになります。この短期間で人が辞めてしまう場合に問題になっているのは、残業が多くて自分の時間が取れない、勉強の時間が取れない、職場の雰囲気が悪い、のような、代表の自覚と決意次第では比較的短期で解決可能な環境要因のような気がします。 さらに深刻と思われるのが3年以上勤めていた方が辞めてしまう場合です。これは、事務所の体制や給与の決め方、上がり方、その先の組織の成長速度など、辞めた方は、居心地や短期の給与などは許容範囲だったとしても、将来的な自分のキャリアプランと比べて見てこれはダメだ、自分の思っている将来を実現できないと思って辞めていくわけです。 これは問題で、事務所としても、組織の成長と面白い仕事や責任と自己の成長が感じられるポストの創造、定期的な昇給制度、属人的でない人事の仕組みなどを作っていく必要があると感じます。 人が定着してくれるかは、そう言う受け入れる側の組織をどう改善していくかと言う問題もありますが、逆に求職者が就職先に求めていると、採用する側が求めているものがミスマッチしていないかを見極めることも重要だと思います。つまり採用する側は大学受験と同じで、できるだけ偏差値の高い人や資格を持っている人などの「スペック」で判断しがちでしたが、これだけで採用を考えているといつまでも高いコストを払い続ける事になってしまいます。 その人が就職に求めているものが何かをちゃんと理解して(無理だとしても、せめて、しようとして)、そこが採用しようとする側の理由とマッチしているかを見極めることが大事なのです。 私も資格や英語力などのスペックをポジティブ要因として、転職回数などのマイナス要因を差し引いて採用を考えていましたが、何となくそれは間違いであったと感じています。そこが上手くマッチングしていないと、結局1ー2年で辞めてしまうのです。特に学歴は会計事務所としては、一定以上あればそれ以上はいりません。それよりは、将来、税理士になりたい、独立したいと言うような方を採用した方が、会計事務所に事業会社の経理の修行として入ってきた方に比べると長くいてくれます。 私のお客様を見ていてもそうなのですが、出身大学が素晴らしい、語学がとても上手、と言うような方が1−2年で退職してしまう事例が散見されます。これは、すなわち、会社の体制の問題というよりは、お互いが相手に何を求めるかという意味での相性の問題と考えた方が良さそうです。 自戒の意味での記事でした。
システム開発をやっていると楽しくて時間なんてあっという間に経ってしまうのですが、やりすぎには注意です。 プログラミングは、何かが出来ていく過程が面白くて、作ったものが実際にちゃんと動くと得も言われぬ全能感に包まれます。しかし、気を付けないと普通に200時間、300時間使ってしまいます。この時間が本当にもったいない。 世の中で必要と思ったものを作っているのならいいのですが、下手をすると凝ったエクセル作るのと同じで、自己満足以外の何物でもなくなります。 今、事務所内での請求書発行にかかわる業務は、2人で1-2日かかっています。先日これを聞いてびっくりして、なんとかしなくては、これはシステムで効率化しようと早速この業務をシステム化しようとプログラミングをはじめました。段々できてくると気づくのですが、手間だけがかかって業務が余計めんどくさくなるようなシステムを作りそうになっていることに気が付きます。 あぶない。あぶない。はてさてどこで道を間違えたのか。 まずいけないのは、まずシステムありきの考え方。必要無いのに無理やりシステムを作ってしまいがちです。先の例でいえば、エクセルで十分に間に合っているのにシステムが「作りたい」からシステムを作り始めると、ろくな結果になりません。 逆に世の中にあってある程度普及しているシステムは、その業務に関してニーズがあることになります。人が使っていてそれなりに売れているという事は、そのシステムにお金を払ってでも導入したメリットがあるという事です。 請求書の発行と会計データへの連動は、弥生販売というソフトでも、その他にも色々なソフトで実装されています。つまり実需があるのです。 と言う事は、やるべきことは、次の3つのうちの1つ。 1) 市販のシステムを使う。 2) 担当者の業務を良く聴いて使いやすいシステムにする。 3) 何もしない。 どれも魅力的な選択肢です。このうちでどれを選択するかの考え方ですが、 まずは、現状のエクセルからシステムに替えることによって、どれくらいメリットがあるか(時間がうくか)と考える。 → メリットがなければそのままでいい。 市販のシステムで置き換えることが出来ないか、市販のシステムを使う場合コストはいくらか。→ 高くなければ買った方が(時間的にも)絶対安い。 自社の業務に合わせてシステムを作る必要があって、どうしても市販のシステムでも間に合わない場合には、自社で作るがそれは最終手段とする。 というような考え方でしょうか。 私もシステム開発には人生で数千時間をかけてきたので、何か働ける時間をすごく無駄にしたように感じる時もあります。この時間を他の事に使えばもっともっといろいろな事が出来たように思ってしまうこともあります。が、あまり深く考えず良い事もあると思って前向きに行きましょう。
事業承継をする際に一つのネックになるのが株式の承継です。会社の価値が高いほど一般に株価の評価も高くなるため相続税が高くなります。生前に株を贈与する場合には贈与税がかかりますが、この場合も株価の評価が高ければ贈与税がかかります。 株価を下げる方法は大きく分けると2つあります。一つは株価の評価方法自体を変えてしまう方法です。一般的に株価の評価は定額譲渡や贈与の問題を避けるために、相続税の評価方法を使うことが多いです。相続税の評価方法では会社の規模で計算方法が純資産方式と類似業種比準価額方式があります。 会社は規模によって評価方法が変わる。 評価対象の会社の規模によって評価方式がかわり、小会社は純資産方式、中会社以上は純資産方式と類似業種批准価額方式の加重平均になります。一般に類似業種批准価額方式の方が評価が低くなるので、小会社に属する場合は、中会社になるように、あまり儲からなくても取引量を増やしたり、借入をして資産規模を増やしたりするのが有効な方法になります。 会社を二つ以上もっている場合には、単純にそれらを合併すると会社の大きさが大きくなるので、上手く行けば会社の規模の等級が上がります。例えばそうすることで小会社から中会社に等級が上がれば、類似業種比準価額方式が使えるので簡単に評価が下がります。例えば小売・サービス業の規模の等級は以下の通りです。類似業種比準価額方式を使うには、人数が5人を超えるようにするか、総資産が4000万円を超えればいいわけです。従業員3人の会社を2つもっているのなら、2社を合併することにより中会社の小という等級に出来るので、100%純資産方式の評価に較べて評価を安くすることが出来るのです。 <小売・サービス業> 総資産価額と従業員数 取引金額 判定 10億円以上かつ50人超 20億円以上 大会社 7億円以上かつ50人超 12億円以上20億円未満 中会社の大 4億円以上かつ30人超 6億円以上12億円未満 中会社の中 4,000万円以上かつ5人超 6,000万円以上6億円未満 中会社の小 4,000万円未満又は5人以下 6,000万円未満 小会社 その他に総資産を増やすことも出来ます。総資産を増やす方法には色々ありますが、借入をして不動産や在庫を増やすのも一法です。借り入れをして不動産を増やすのはリスクのある行為ですが、不動産自体が収益を生む場合もありますし、不動産を購入することをそもそも考えている場合に、個人名義ではなく会社名義で購入することも検討したらいいと思います。 次回は、純資産や利益、配当などの財務要素を通した株価引き下げの方法を考えてみたいと思います。