事務所の情報を記録しておくために、Evernote Businessを試験的に導入する事にしてみました。
Evernoteはご存知の通り、WindowsやMac、iPhoneなどの複数の端末で情報を共有できるクラウドの素晴らしいソフトウェアです。
このソフトはとても便利で個人でももう3-4年は使っています。
最初は無料のバージョンを使っていたのですが、今ではPremiumバージョンです。。年間5千円くらいですが、十分に価値はあるように感じています。私は、今ではすっかり、Evernote様に依存してしまっているので、しばらくは離れることは出来ないんではないかと少し不安には感じています。
Evernoteは仕事の段取りやチェックリストを取りだすのにも、キーワード検索一発で取りだせるので大変に便利です。昔、山に行った時の日程表などの記録や、システム開発での進捗記録、「七夕」をどんなシステムにしたいか、みなと国際会計事務所をどんな会計事務所にしたいかなどの目標も書いて保存しています。
Evernoteの便利なところはフォルダの他にtagを作って、tagでも検索できることです。例えば、フォルダでは、作業中や、作業済みのフォルダを作成して、その中に各クライアントの案件が入っている場合に、クライアントごとの検索はtagですることが出来ます。つまり、縦軸で仕事の状態管理と横軸でクライアント別の管理のような切り口の違う分類方法を同時に出来るわけです。
監査法人では、お客様の関係会社間の持ち株数や資本金、営業所の場所など、比較的長い期間にわたって使い続けるパーマネントファイルと、その年の監査ごとに作成するワークペーパーのにお客様ごとにフォルダをりますが、私も、作業中のフォルダの他に、クライアントごとのフォルダを作って、長期間の保存が必要な情報はそこに入れるようにしています。両方の切り口で情報を保存して検索できるので、とてもとても便利です。
これを事務所でも使えないかどうかやってみることにしました。一人で使っていてもこれだけ便利なのですから、複数人で使ったらもっともっと便利に違いない。
会計事務所に限らず他の業種でもそうだと思うのですが、お客様の記録などを保存するのはとても重要な作業です。単純な取引だったとしても、1年後には、この処理はどういう理由でやったんだっけなどと言うのも、担当者が変わってしまったり、休んでいるだけでも、わからなくなってしまいます。税務署に資料を出してくださいなんて言われた時に、根拠が出せないと冷や汗をかいてしまいます。
資料は、エクセルなどのファイルの場合はシェアドライブに、また、重要な資料は紙の資料と一緒にバインダーに保存するようにしていますが、穴をあけてバインダーにファイルするのはちょっと面倒です。
Evernote Businessは月に一人1,100円です。決して安い金額ではありません。MicrosoftのOffice365と同じ金額かと思うと、OfficeにはExcelやらOutlookやらあれだけついてて約1,000円で、それに比較しても随分高いなーと微妙な気持ちになってしまうことも否めません。また、Evernoteは一度導入してしまうと、なかなかやめられず中毒性(?)があることも、事務所で始めることに躊躇してしまう理由ではあります。
それと良いと思ったのは、Evernote Businessでは個人用とビジネス用のタブができて、個人用とビジネス用のNotebookがはっきり分かれます。わかりやすいので、これなら、個人のファイルと仕事のファイルを混同してしまう事も少なそうです。そこが結構心配なところだったのですが、少なくともEvernoteはそこをしっかりと分けていますという主張が、ソフトのUIのデザインからははっきりと読み取ることが出来ました。
でも、これで探し物が減ったり、今後の記録がしっかりされるなら、値段をはるかに上回る価値があり、安いものかも知れないとも思いました。。