繁忙期です。事務所のメンバーも土曜日か日曜日のどちらかに来てくれたりして頑張ってくれています。私も、今年は事務所の主要なメンバーが数人抜けてしまったこともあり、その穴を補うべく、一生懸命働いています。 ここで、一つの大きな長年の疑問に改めてぶつかります。「このままのビジネスモデルで、いいのか」、と言うことです。今の仕事のやり方だと、数年いてくれて主戦力になってくれるような力のあるメンバーが辞めてしまうと、途端に他のメンバーにしわ寄せが来ます。そして、私は人が辞めることを無理に止めることはできません。 では、人が辞めてしまうと困るから、人に依存しないよう自分だけでやっていこうかというと、これも非効率な気がします。病院でお医者さんが会計もやっていたら、やはり非効率だし、医者は本業に集中した方が良いように思います。また、一つの事務所の中でも、何人も税理士や勉強をしてる人間がいた方が、何気ない普段の会話の中で分からないことを、ちょっと確認したり、知識や仕事に厚みが出るような気がします。 ただ、毎日何となく、進歩なしでやっていても未来がないので、組織として何か目的を持った方が良いように思います。例えば、「システム開発を通じて、より良く整備された、タイムリーな会計サービスの提供を追求していく事務所」とか、自分たちがどのように毎日努力して進歩していくかの方向性のようなものです。 私もあと2年で50才になります。体力まかせでただこなしていくだけの仕事のやり方では限界があります。何か、戦略的に物事を考えて進めていく必要があるように感じます。いつもどうしようと考えているのですが、ちっともこれだという決定的なものは出てこないのですが。。。
Month: February 2016
外国人弁護士のお客様に質問されていた件なのですが、日独租税条約が2015年12月に改正されていました。配当は25%以上持っていたら、日本で源泉所得税が課されず免税になります。利子や使用料も原則免税になるようです。新しい租税条約の効力発生は2017年からになるようです。 知ってて質問されてしまったようで、現行の条約について回答したところ、改正があったことを教えていただきました。弁護士の方は勉強されていますね。 この方はヨーロッパからの投資をいかに早期に回収するか(配当可能利益が発生する前でも)、スキームを検討されていて、減資でやるか、ローンでやるか、かなりクリエーティブに色々な可能性を検討されていました。みなし配当について説明しました。太陽光や不動産などの投資スキームを検討する上で、キャッシュフローや税金の影響などは重要で、私も面白いなと思いました。
少し古い話になりますが、国税庁が出す法人税の基本通達で絵画などの美術品に関する取り扱いが変わりました。以前は、絵画は20万円を超えるものについては、非減価償却資産として扱われ、原則として減価償却費の計上は認められていませんでした。 https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/hojin/bijutsuhin_FAQ/index.htm#q1 それが、H27年1月以降の取得は、100万円が基準となりました。つまり、100万円未満であれば、減価償却の対象となり、8年で償却ができることになりました。 美術品は素人がギャラリーで買っても、高く買わされてしまいます。もちろん、個人の趣味で買う分にはいいのですが、次に同じ値段で売れることはまずないでしょう。しかし、絵画のオークションで買えば、値段はプロも参加する客観的なものなので、次回に出品する時も同じくらいの値段で売ることができるかも知れません。 よく言われることのようなのですが、100万円以下の絵は美術品として(希少性が低く?)あまり価値がないので、結局は売れないというものです。私どものお客様であるオークション会社に伺ったのですが、ピカソやシャガールの版画なんかは100万円でも十分に買えて、売るときもまあ売れるんではないかとの事でした。 毎年、100万円の絵を1枚ずつ買っていけば、8年間で800万円のBSに載らない内部留保ができます。2枚ずつ買えば1600万円です。節税をしつつ内部留保を厚くしてしていくのに、保険に負けず劣らずの、かつ、オフィスに飾って楽しめる良い節税方法なのではないかと思います。
最近の株式相場の下げはすごいですね。今日の日経平均先物は15,200円くらいですから、年末の2万円から見てざっくり25%くらい下げたことになります。 さすがにこれ位下げると、実体経済にも影響が出てくるようには思います。私のお客様では有料職業紹介業をやっている方が結構な数でいますが、株価の下落は企業の採用意欲に影響すると思うので、業績に影響するようにも思います。 昨年までは景気が良すぎて、会計業界においても人材の確保に苦労してきました。今年はそれが少しは和らいでくれると助かるなとは思います。なんせ、ハローワークに広告出しても応募が本当無かったですから。 為替の変動にも凄いものがありますね。10日前まで120円だったのが、今では112円です。持っているMMFの含み益なんてほとんど無くなってしまいました。原油は2014年の夏には1バレル100ドルを超えていたのが、今では26ドル台です。 マーケットは時には本当に暴力的になります。今回の下落も名前がつくような調整になってしまうかも知れません。 マーケットが調整するとビジネスにおいても萎縮した行動をとりがちになりますが、あまり怖がりすぎずに、積極的にリスクを取っていきたいと思います。