1. Ex-Works、Ex-Factory お客様が外国にある場合、取引形態は国内取引ではなく輸出になるから、免税になると思いがちです。そして、国内の仕入や経費が沢山あるので、これらについて消費税の還付が受けられるのではないかと思ってしまいます。 輸出免税と言う言葉は結構知られてると思うのですが、ここに一つ大きな落とし穴があります。 このようなケースで場合によっては返ってこないことがあります。消費税で目の前が真っ暗になる事業者や、はたまた税理士も多いのではないかと思います。私も色々冷や汗をかいています。ただ、税務署から電話がかかってきても、すぐには諦めない方がいいとは思います。最後は事実認定の問題になるのですが、これが結構どちらにころぶか、ねばってみないとわからないものなのです。 輸出の形態は、よく知られているように、FOBやCIFなど様々なものがあります。 このうち、CIFやDDU、FOBなどの 「C」で始まるCグループ、Dグループ、Fグループはいいのですが、Eで始まるEグループ(EX-FACTORYやEX-WORKS)の場合は注意が必要です。 CIFはCost, Insurance and Freightの略でインコタームズの説明によると、運賃と保険料込みの条件で、船に載せてから先のリスクは買主が負担します。つまり、危険は船に載せるまでは売主の負担であり、(国内でなく)国際便たる船に載ったところで移転することになるので、「輸出」です。 http://ja.wikipedia.org/wiki/インコタームズ FOBはFree On Boardの略で、本船甲板渡し条件の事です。売主は、積み地の港で本船に荷物を積み込むまでの費用を負担し、それ以降の費用及びリスクは買主が負担する事になります。つまり、商品を港に持って行って、船(現代は飛行機も多い)に乗せるところで、売主の責任は終了です。これも、国際便である船や飛行機に乗せているので「輸出」です。 おそろしいのは、Ex-WorksやEx-Factoryです。これは、インコタームズの定義によると、出荷工場渡し条件のことです。売主は、売主の敷地(工場)で買主に商品を移転し、それ以降の運賃、保険料、リスクの一切は買主が負担する、となっています。つまり、海外の買い手が国内の工場まで品物を取りに来るようなイメージです。 国内の工場までお客様が商品を取りに来るという事は、「国内取引」です。したがって、この売り上げには消費税がかかるため、輸出免税にはならず、期末に消費税の納付義務が発生してしまいます。 2. たかが紙の上の誤記載が大きな差になる事がある – 輸出許可証 輸出をする時には、通常 「輸出許可証」を税関から取得します。ここに、上の貿易条件が書いてあるのですが、ここで間違えて、実態はFOBなのにEx-Worksなどと記載されてしまうと、税務署はここを指摘してきますから、話がややこしくなってしまいます。 実態がCIFなら売買契約書などに危険は仕向地において移転する、などときちんと書いてあれば良いのですが、ここを無意識に買い手の契約書を使ってしまったり、契約書がなかったりすると証明するものがなくなってしまいます。 ですので、輸出許可を取る際にここは注意をしておくといいと思います。 3. 判例 以下に、似たような事例で国税庁の採決事例があります。 この事例では、新潟からロシアに中古車を輸出する業者が税務署から、輸出免税の適用を否定されましたが、税務裁判でこれを覆した事例です。参考になると思います。 国税庁訴訟資料 税理士の私にとっても、消費税と言うのは本当に怖い税金です。間違ったり、期限を徒過してしまうと大変なことになってしまいます。 **************************************************** H27/4/26 近所に千葉からトラックでくる八百屋さんがいるのですが、そこでオススメのタケノコを初めて買ってみました。ぬかも一緒につけてくれたので、圧力釜でぬかと一緒に煮てみたのですが、イマイチ、アクが抜けません。奥さんにやり方を聞いてるのですが、やっぱりタケノコは珍しくてやり方がよくわかりません。タケノコは料理が意外に難しいですね。
Year: 2015
誰もが好きな事を仕事にすべきか、収入の固い仕事を選ぶべきか悩むのではないでしょうか。 私が今思いつく基準は、その好きな仕事で一日12時間、週に84時間働けるかどうか。それが3年続けられるなら、その仕事をやってみるのもいいでしょう。かなりハードルが高いですね。では、1日10時間くらい、週に55時間くらいにしておきますか。ちょっと少ないですけど。 週に84時間なら、1年で4,000時間、3年間で12,000時間です。これだけやれれば、あなたの技術は人並み以上になっているはずです。 次に自分(と家族が)生きていくのにいくら必要か、その仕事が世の中でどれだけニーズがある仕事なのかどうか。世の中を知るというか、マーケットを知るというか。敵を知り、己を知れば百戦殆うからず。世間知らずは損します。私も最初の就職先から始まって人生の重要な判断はいつもちゃんと出来てません。世の中のことがわかってなかったんですよね。今でもそうですが、学生の時には特に無知でコドモでした。 12,000時間を費やして、その道のプロレベルになったとして、いったいいくら稼げるのかどうか。例えば、ピアニストやバイオリニストでは相当の時間を費やしても、本当の一握りににならなければ、1,000万円稼ぐのも難しいでしょう。いや、私が世の中を知らないだけなのかも知れませんが。 だけど、会計士や税理士は3,000-4,000時間くらい勉強すれば、受かります。もちろん、その先も勉強は欠かせませんが、一年に1000人以上も受かりますし、普通にやってればたぶん600 – 1000万円くらいは到達します。ミュージシャンとは食っていく難しさが全然違いますよ。 プログラマーやエンジニアなどの技術者も、これだけやれば相当いい線行くのではないでしょうか。 ただ人生の満足度や充実感はわかりません。会計士や税理士をやっていて楽しいかどうかは別物です。私は、ミュージシャンになったこともないですし。仕事は仕事と割り切れば、大企業に勤めている方がよっぽど大きな仕事をやれるし、しかも楽で楽しいかもしれないです。 自分がもしもう一度キャリアをやり直すとしたら、もう一回この道を選ぶかどうか。自分の子供が将来、公務員や会社を辞めて独立したいと言ったらなんと助言すべきか。 何がしたいかは人によって違うので職業については助言は出来ないかも知れませんが、1日12時間、週に6日、1年で4000時間を3年間努力できると本人が思えるのであれば、「やれば」と自分のやりたいことを頑張ってみるように勧めてみると思います。 そうじゃなければ、好きなことで独立する仕事はやめた方が良いんじゃないでしょうか。いや、もちろん、固い仕事も大変ですが、好きな事で一生来て、独立して、食えなかったらと家族も巻き込んで結構タフな人生になりかねないです、ほんと。 あれ、好きな事vs.固いことの話を書いてたつもりなのに、独立vs.独立しないの話が混ざってしまいました。 ****************************************** 今日は初めてグランルーフに行ってきました。京橋界隈はしばらく言っていない間に随分美くなってしまってました。
すごいタイトルをつけてしまいましたが、私はそれほど自分の人生を切り開いていません。 それでも、勉強を続けてきたおかげで、資格試験に合格することが出来、就職・転職することができました。その後、英語を結構勉強したおかげで、現在、税理士として独立して何とかやってくることが出来ました。 弁護士や会計士、税理士などの資格は、持っているだけで就職や独立に有利です。独占業務のある資格は、それだけで、独立してやっていける要素の3割くらいを占めているように思えます。 資格がなくてももちろん起業できるのですが、でも、資格があると、独立してから食べていけるようになるまでの苦労が相当楽になると思います。 資格をとるには、勉強する時間も2,000-3,000時間くらいは必要ですから、それなりに大きな投資ではあるのですが、ミュージシャンやプロスポーツ選手に比べると、はるかに少ない時間です。また、無駄になるリスクもはるかに小さいといえます。年に1,000人以上も受かる資格なのです。語学やITなどで独立しようとしても、それくらいか、それ以上の勉強や経験の時間が必要なのではないでしょうか? また、それほど勉強が必要でない分野で独立すると、営業が相当たいへんであったり、仕事の単価が上がらず、一日24時間のうち、相当長い時間を仕事にあてても、なかなか満足のいく収入にはならない事が多そうです。 資格を目指すことによるリスクを言う人も結構います。確かに、資格浪人を3年もすると、なかなか就職が難しくなることは確かです。 でも、そんなことを言っていても始まりません。ほっといたら、なかなか苦しい人生が待ってます。普通に就職すれば、確かにそれなりの収入は確保されるでしょうが、何もしないと、結局、サラリーマンでもどこかで頭打ちになり、苦しい場面に立たされます。まあ、決めつけなんで、上手く立ち回ればそうでもないかもしれません。でも40才を超えたら結局は社内での競争があり、使えない人はどこかで外に出されてしまいます。 そもそも、いい会社に入るには学歴やその他の経験など相当の勉強と投資が必要です。 よりよい仕事をして、報酬としても評価されたい思ったら、努力して何かの分野で成果を出し、人に認められる必要があります。特に民間の仕事は、市場の中でお客様に選んでいただく必要があります。サラリーマンと言えども市場と無関係でいられることはなさそうです。私たちのポストを決定し、お給料を払ってくれる上司や会社が、お客様になるのですから、常に他者と比較されて、選別されることから逃れることは出来ないように思います。 なんか、こう書いていると勉強ばかりで人生大変そうですが、そんなことはありません。毎日1時間(試験前はもっと多く)、自宅の机やカフェで勉強することを継続するだけで、人生、結構切り開く思います。まあ、何とかなりますよ、きっと。
先日、外国人プロゴルファーの話を書きましたが、今回は105%会社(マークアップ方式の会社とも言います。)の落とし穴について書きたいと思います。 105%会社というのは、外国のメーカーなどが日本で商品を売る際に、販売は海外の本社から直接やり、日本子会社はマーケティングや販売補助、カスタマー・リレーションのみを担当するような場合です。 このような建付けにすると、商品の売却益が本社に帰属することになり、「PEなければ課税なし」の原則により、日本では本社の販売行為に対して法人税が発生しないこととなります。 他方、日本の子会社では、本社の販売補助・マーケティングをの対価に対して法人税がかかります。販売補助・マーケティングは本社に対して行われるサービスですので、本社に対して、報酬を請求しますが、この場合によくあるのは、営業経費に5%から10%を上乗せした金額を報酬として請求するものです。 この時、結果的に法人税が安くなることもあり、良かったよかったとなりやすいのですが、場合によって本社が日本で消費税の申告義務があることについては要注意です。(他方、儲けが少なくて、親会社、子会社の合算で損が出ていても、日本では必ず利益が出るので、納税義務が発生します。) EX-FACTORY、FOBやCIFなどの危険負担が海外で移転する場合には問題ないのですが、国内渡しの時は、国内取引になります。 「国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等」になるので、納税義務が3年目から発生しますので、ご注意ください。
5年前と比較すると、大変な求人難です。 ハローワークに募集を出しても、応募の絶対数が少なく、人を採用することができません。5年前だとハローワークに求人を出すと20人は応募があったとすると、今はその5分の1くらいです。 大原簿記学校にも求人を出しましたが、そこ経由の応募は全然ありません。3万円ぐらいだったと思うのですが、まったくドブに捨てたお金になってしまいました。以前も大原に掲示板の媒体で求人を出したことがありましたが、その時は今よりはちょっとは反応があったように思います。 ハローワークという媒体が段々古くなってきて、リクナビやキャリアクロスなどのウェブの媒体に求職者が流れているからでしょうか。それとも、景気が良い(と言われている)ので、有効求人倍率が高くなっているからでしょうか? 以前にも同じような経験をしています。それまではハローワークに募集を出すと山の様に来ていた履歴書が、リーマンショックの直前ではほとんど来なくなりました。そういう意味で、現在の求人難は既視感があります。求人市場は目に見えにくいものがありますが、株式市場と同じくらい大きく上がったり下がったりしているのです。 こういう時に小さい会計事務所(別に会計事務所に限らず、一般論として小企業)として、どのように対処すれば良いのかですが、わたしは無理して採用をするのだけはやめたほうがいいと思います。好況期に転職市場に出てくる方々は、人間としては良い方達なのかも知れませんが、仕事の能力としては、この好況の時期に企業から放出された方々か、はたまた仕事が現在あって転職を考えている方々以外は、職場の何かがいやで飛び出した方の可能性が結構あります。 求人で妥協するのはあまりいい結果を産みません。例えば年間500万円の給与だったとすると、5年で2500万円と言う大きな大きな買い物です。失敗したからと言って、すぐに取り替えられるような性質の出費ではありません。 幸い、景気が良いのであれば、無理して人を採用して人数を増やすより、仕事を断って利益率を落とさないようにすると言う選択肢もあるはずです。来た仕事を必ず受けなければならないと言う事は無く、むしろ断る事によって、今の利益率を上げる事ができ、また、将来に下り坂の波が来た時に、自由度が高める事ができると思います。 ***************************************************** 今日は証券会社の方がいらっしゃって、今後の為替や株の予測について聞きました。その方がおっしゃるには、今、日本とヨーロッパは金利を下げて維持しようとしているので、これから金利を上げようとしている大きな通貨は消去法(と言うわけでもかいな?)でドルだから、今後は円とユーロが下がり、ドルが上がるとの見込みだそうです。また、日本と同じく、ヨーロッパでも超金融緩和をやるのだから、株はさらに上がるのではないかとおっしゃっていました。 なるほど。じゃあ、そうしてみようかな、と思ってしまいました。
There must be many many business owners or freelancers in Japan who are surprised how much consumption tax they have to pay in these months. I was surprised how expense it can be. Because the tax rate was raised from 5% to 8% in April 2014, these months are about the time we business owners … Read More “Tax Saving Tip – Consumption Tax – Simplified Method” »
とあるブログなどに感化されて、WordPressでブログを試してみました。 このサイトはWordPressを使って作っています。記事は以前にアメブロにあったものを少しずつ移してきていますが、このサイト自体は、あっちこっちのブログ記事を参考にしながら、たったの1-2日くらいで出来ました。 下の方に行くと同じカテゴリーごとの記事が表示出来る様なリンクなども自動的に作ってくれるなど、記事を少しずつ書き貯めて、徐々にサイトの価値を上げていこうとする方にはもってこいです。 いやいや、Webシステムのデザインや開発をやっていらっしゃるお客様がぼやいて、転業を試みていた理由がわかりました。とても便利です。システムの構築がからまない、情報を提供するだけのホームページだけでしたら、これで十分なものが出来てしまいます。 これは士業が自分をアピールして、どのような事が出来るか、出来ないか、どのような仕事のスタイルなのかなど、伝えるのに適していると思いました。ある記事に関連する同じテーマの別の記事を表示させる機能もあり、読み手に情報をわかりやすく提供できるように出来ています。 色々な方が、WordPressを使って自分をうまく表現(宣伝?)していると思います。 しかも、無料! もっと早くやっていればよかったです。。
<有償減資・無償減資> <Capital reduction in company registry>If you want to reduce the minimum corporate tax (aka Kintowari), you need to reduce the capital. Some people think that it can be achieved by simply offsetting its accumulated loss in the company against the paid-in capital on paper. Please be noted. That is not the case. It requires … Read More “均等割を減らすときの落とし穴 -How to minimize your corp tax” »
<青色申告> <Blue Tax Filer Status> Obviously the most important thing you have to do when you start your business is to find customers and increase your sales. Accounting and tax will come at the second priority, of course. One thing I recommend to do at least is to report the company incorporation to the tax … Read More “会社を設立したらやるべきこと What to do after incorporation” »
アメリカのお客様に聞かれたので、英語にしてみました。アメリカに住んでいても、住宅借入金特別控除が使えるとか、色々誤解もあるようです。 そもそも、「住宅」なので、居住者であることが前提だと思われます。 Mortgage deduction is to reduce your income tax by 1% of your loan balance (at maximum) for next 10-15 years. The impact is huge and you should not miss it. Mortgage deduction is applicable to a house only in Japan because the deduction is only for residents in Japan. The following documents are … Read More “Mortgage deduction 住宅借入金特別控除” »