長く人が定着してくれる事務所にするための方法

世の中、こちらの理由とは関係なく辞めてしまう方もいますが、一度は入社していると言うことは、一度はこの事務所でいいと思ってくれていたはずなので、その気持ちが変わってしまったことに残念ではあり責任も感じます。

会計事務所に限りませんが、採用は100万、200万円単位で業績に影響する一大プロジェクトです。中小企業にとっては小さな金額ではありません。採用した方が3ヶ月から半年で辞めてしまえばそれまでの採用と教育にかけた時間とお給料はパーです。入った方も無駄な時間を過ごしてしまうことでしょう。

それでも数ヶ月で結論が出るのならいい方で、1年−2年くらいで辞めてしまうとお互いに痛手が大きいです。会計事務所としてもやっと投資の期間が終わってきて、これからは戦力だなと思っていたところで辞めてしまうので、大きな誤算になってしまいます。事務所を大きくしようとしている場合、人が育ってくれる必要があるのですが、また1−2年前からやり直しです。働く方も無駄な1−2年を使ってしまったことになります。この短期間で人が辞めてしまう場合に問題になっているのは、残業が多くて自分の時間が取れない、勉強の時間が取れない、職場の雰囲気が悪い、のような、代表の自覚と決意次第では比較的短期で解決可能な環境要因のような気がします。

さらに深刻と思われるのが3年以上勤めていた方が辞めてしまう場合です。これは、事務所の体制や給与の決め方、上がり方、その先の組織の成長速度など、辞めた方は、居心地や短期の給与などは許容範囲だったとしても、将来的な自分のキャリアプランと比べて見てこれはダメだ、自分の思っている将来を実現できないと思って辞めていくわけです。

これは問題で、事務所としても、組織の成長と面白い仕事や責任と自己の成長が感じられるポストの創造、定期的な昇給制度、属人的でない人事の仕組みなどを作っていく必要があると感じます。

人が定着してくれるかは、そう言う受け入れる側の組織をどう改善していくかと言う問題もありますが、逆に求職者が就職先に求めていると、採用する側が求めているものがミスマッチしていないかを見極めることも重要だと思います。つまり採用する側は大学受験と同じで、できるだけ偏差値の高い人や資格を持っている人などの「スペック」で判断しがちでしたが、これだけで採用を考えているといつまでも高いコストを払い続ける事になってしまいます。

その人が就職に求めているものが何かをちゃんと理解して(無理だとしても、せめて、しようとして)、そこが採用しようとする側の理由とマッチしているかを見極めることが大事なのです。

私も資格や英語力などのスペックをポジティブ要因として、転職回数などのマイナス要因を差し引いて採用を考えていましたが、何となくそれは間違いであったと感じています。そこが上手くマッチングしていないと、結局1ー2年で辞めてしまうのです。特に学歴は会計事務所としては、一定以上あればそれ以上はいりません。それよりは、将来、税理士になりたい、独立したいと言うような方を採用した方が、会計事務所に事業会社の経理の修行として入ってきた方に比べると長くいてくれます。

私のお客様を見ていてもそうなのですが、出身大学が素晴らしい、語学がとても上手、と言うような方が1−2年で退職してしまう事例が散見されます。これは、すなわち、会社の体制の問題というよりは、お互いが相手に何を求めるかという意味での相性の問題と考えた方が良さそうです。

自戒の意味での記事でした。

中小企業成長するために自社で専用のシステムを開発すべきか、それとも市販のソフトで済ますべきか?

定番的な業務の場合

世の中で必要なことは人によってもそれほど大きく変わらないので、やっぱり既存のものを使うのが基本でしょう。例えばよくある必要な機能といえば、

顧客管理(SalesForce Zoho)
会計(弥生会計、freee、Quickbook)、
在庫管理
請求書の発行と売掛金管理
出退勤の管理と給与計算
タスク管理

などがあります。

この辺は定番業務なので、ソフトウェアを売ることが目的なのではない限りわざわざ自社でソフトを作る必要は無いでしょう。世の中には素晴らしいものが沢山ありそうです。ただ、ソフトウェアも人が作るものなのでどれも自分が100%満足することはありません。弥生会計はデスクトップのソフトなのでクラウドではまだまだ出遅れています。私の仕事が会計事務所なのでちょっと知っているだけですが、売掛金と在庫管理のソフトでは弥生販売と言うのが世の中で結構使われていますが、機能が少ない事や操作の仕方にわかりにくかったりなど不満に思う事が多々あります。

ソフトウェアの開発が出来る人なら一念発起してこれらのソフトを超えることはないにしても、これらのソフトが実現できていない不便な事を補うソフトを作ることは出来ると思います。ただ、基本は出来るだけ自分で作らず世の中にあるものを使うのが良いと思います。表計算やメールのソフトを自分で作る意味はほとんど無いと思います。

自社の業務そのものである場合

ネットのオークションであったり、人材マッチングの仕事であったりなど、自社の業務や強みそのものがそのソフトウェアでやられている場合は、ガンガンと開発を進めていく必要があります。エンジニアを外注でやる場合もありますが、ノウハウの蓄積が必要なので社内でエンジニアを持つ場合がほとんどです。

こういう会社は自社の強みが確立しているので、収益性が高いことが多いです。私のお客様を見てもその業界で一定の地位を確立してしまっていることが多いです。その業界で知らない人があまりいないくらいになっていることも多いです。忙しいけど儲からない、いわゆる「貧乏暇なし」という状況からは完全に脱け出ています。

中小会計事務所の場合

ちょっとシチュエーションがニッチすぎますが、どの中小企業もその会社独特のプロセスややり方があると思います。私の事務所でもそうです。

お客様からいただいた郵便物の日付と内容の記録(写真付き)、課税売上高と税務署に対する届出書の管理、過去の重要な打合せの記録や留意点のメモ、見積もりなどを自社システムを作って、一つのシステムで一括管理して居ます。そのお客様の情報をまとめて見れるのでとても便利です。

社内ネットワークならPCのブラウザーからでも見れるので、お客様と電話で話ながらでも必要なすぐに情報が出せるので便利です。

システムの内容は一般的でもありますが、会計事務所独自の部分もあり、市販ですべてのニーズを満たすものは売っていなさそうです。こう言うシステムは自社で作った方が良いのでしょうか、それともエクセルやEvernoteなどの既存のシステムを工夫して使って自社開発は避けるべきなのでしょうか。

確かに時間もコストもかかります。ジュニアなエンジニアでも一人を社内で雇用すると500万はかかります。エンジニアの技術が上がっていけば給料も上げて行かなければいけません。システム開発だけでなく、他にも社内のIT周りの仕事をしてもらえるとしても、この固定費は中小企業にはべらぼうです。業務の改善で年間に500万円分以上の効率化やメリットを出すのは相当に大変ですから、ある程度、社内で規模の利益が採れない場合はやるべきでないのでしょう。

このような状況でやるべきことは、きっと、社長がITツールを個人的にも勉強して、出来るだけ既存のものを使いこなすようにすることでしょう。

それでも、システム開発は一度開発したら、(メンテやアップデートが少しは必要ですが)後は勝手に動いてくれます。システムは長い時間ではメリットが少しずつ積み重なっていくものなので、人と違う事をしたいのなら、自社の成長とともにシステムも成長させていくのもありだとは思います。

それより今はVBAやマクロ、PythonやC#など結構簡単に動かせる言語も多いです。ちょっとずつ手作りして細かい事務作業や定番業務を自動化して効率化していくのはあり(というか必要?)だと思います。

一応の結論

一応の結論ではありますが、こたえは一択で、大概の場合、ソフトは既に世の中にあるのでそれを使うのが良いのでしょう。
自社で開発すると、プログラマーも必要だしインフラ周りの人も必要です。ただ、私がプログラミングが好きだという事もあるのでひいき目に見ているのかもしれません。出来るだけシステム開発を自社でやりたいと思っていますが、やらないで本業に注力するのが賢明な選択と言うことになりそうです。

AWSというアマゾンのクラウドサービスがすごい

今日は、アマゾンのクラウドのコンピューターのインフラであるAWSを色々と触りそれなりに収穫もあり勉強になりました。
AWSには数多くの様々なサービスがあるのですが、今回触ったのは画像などのファイルを保存できるファイルサーバのようなS3というものです。

今日はiPhoneから、領収書や請求書などの画像をアップしたりダウンロードできたりするアプリのプログラミンをしていたのですが、反応がすごく速いので、色々なウェブサイトで反応が遅いのは通信の問題ではなくて、サーバーの反応速度の問題ということがよく実感できました。

またファイルの耐久性がイレブン・ナインというそうで99.9999999%なんだそうです。最初は何のことか?と思ったのですが、ファイルが複数の場所にあるサーバーにバックアップされていたり、冗長化されているのでまずファイルが失われることは無さそうです。もちろん中小企業の実際に買えるサーバーと比べても信頼性が段違いです。

それから、もう一つ。去年2016年の11月に新しくできたサービスなのですが、アマゾンLightsail。こちらは月5USDと定額でAWSが使えます。データベースもつけるようなので是非そのうち試してみたいと思います。

クラウドの世界も進歩しています。AWSはこの他にも色々な種類のサービスのがあります。私の事務所のコンセプトの一つが「きれいな帳簿でお客様の商売を元気にする」ですから、これらの新しいサービスを取り入れて何か新しいサービスを提供できないかなと今日は色々考えていました。

会計事務所の営業の仕方 具体的に何をしたらいいの?

営業にも何かセオリー的なものがあるのでは無いか、これをやっていれば大筋で外していないと言えるような方法を探して考えたいと思います。極端な言い方をすると科学的もしくは系統だった販促方法は何かを考えて、書いて文書にしてみることが目的です。

多くのマーケティングの本ではポジショニング的なことを書いている

マーケティングの本を読むと、多くは人にはマネのできないニッチな商売をするとか、無理な営業で消耗するよりは顧客のニーズに合うような商品やサービスを提供するべきだとか、ポジショニング的なことが書いてあることが多いです。

確かに、資産税を専門にするとか国際税務に強くなるとかM&Aとか、どこを専門に持っていくかと言うポジションニングの話は重要であるとは思うのですが、独立したばかりの小さな会計事務所にとっては、それとは別に、どうやって営業したらいいのか、今のお客さんをどうやって獲得するのかの方がよっぽど緊急で重要な課題だと思うのです。

独立したばかりの税理士や会計士には最初にどこに自分の身の置き場所をどこにするかも重要ですが、具体的に営業のやり方がわから無いから教えて欲しいと言う人のほうが大半だと思います。

確かに、中期的にはどこの分野に自分を置くかはとても重要だ、と身を以て感じます。若い時に身につけた不動産や証券などの専門知識が、記帳代行などのコモディティ的な知識に対して、収入や単価、将来の事業の規模感を規定してしまうことは事実だと思います。

そう考えると、ポジショニンは戦略で、営業の仕方は戦術の一つに過ぎないのかもしれません。戦略の方が中期的には絶対重要ですが、私たちは今の話である営業の話もききたいですよね?

 

営業は何をしたらいいの?

チラシやDM

私もやりましたが、コストのわりに効果がありません。1000枚配っても、反応は1件くらいで、それも仕事に繋がることはありませんでした。

異業種交流会など

これも、これだけでうまくいくことはありません。

ブログ・SNS

私の経験ではこのルートはほとんどダメでした。きっとかける時間がとそれに伴う記事の数が足りないのでしょう。あてにすると新規開業の場合などは、開業資金が底尽きて干上がってしまうかもしれません。ブログはやったほうがいいと思うのですが、それは、すでに自分を検討していただいているお客様に自分を知ってもらうと言う意味で、これのみでやって来ることを期待しないほうがいいかもしれません。

紹介

私の事務所の場合、新規のお客様の95%は紹介でやってきています。これが他の士業や中小の専門的サービス業と比べて、一般的なのか、それとも結構違うのかはわかりません。ただ、同業の他の人たちと話しても、ホームページを見て飛び込みでやって来るお客様はこの商売では圧倒的に少数です。税理士の新規顧客はほとんど紹介でやって来るのです。

ここでマーケティング的な質問です。現在のところ、新規のお客様のほとんどがお客様経由の紹介でやって来るとすると、営業を強化するには何をすれば良いでしょうか?

1)別のルートを考える。例えば、セミナーをやってみるとか、ネットでの宣伝を増やすとか、紹介以外の方法をやる。
2)顧客の紹介がこれまで以上に増えるように、こちらの方から何かできることがないかを考える。
3)人と違う何かをやる。

(1)がそれなりに大変で、(3)がポジショニングの話だとすると、(2)で何か出来れば黄金の方程式になる。

最近読んでいた本でこれ良さそう!と思った本にセス・ゴーディンの「パーミッション・マーケティング」という本がありました。まだ全部読んでいたいのですが、大量生産・大量消費の時代のマスメディアでの広告に対して、SNSの時代のマーケティングについて具体的なことが色々と書いています。

セス・ゴーディンの本は、他にも「Dip」

や、「Purple Cow」を読みました。どちらもとても良い本で、私はこの方の本は結構好きです。DipでもPurple Cowでもビジネスのやり方や考え方についてのヒントが色々あり、特にDipに書いてあるは実際の行動にしたいと思っています。Purple Cowはどちらかと言うと宣伝の仕方の本だと思うのですが、こちらも随分参考になりました。

しばらくはこの「パーミッション・マーケティング」を意識的にやっていこうと思います。