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「Outliers」成功したいなら、どれだけ努力するかではなく、何をやるか、どこにいるかの方が大事だって言ってます。

time 2016/10/15

最近、「Outliers」という本を読みました。

成功するためには、何が必要かという事が書いてあるのですが、1万時間のトレーニングと類い稀な幸運がが必要と書いています。この幸運はどれくらいの幸運かというと、ある特定の時や時代の、ある特定の場所に生まれるくらいの幸運が必要だということです。

例えば、カナダのアイスホッケーのプロリーグでは1月から3月の年の前半が誕生日の選手の確率が半分以上(6割?)を占めるくらい高いのだそうです。これはなぜかというと、カナダでは年齢ごとにホッケーの選抜リーグに入れる少年を選抜しているのですが、小学校低学年の時にすでにその選抜が始まるので、その年代ではまだ、1月生まれと12月生まれの子供では成長度合いの差が相当大きいのです。そして、1月生まれの子の方が成長しているので、どうしても上手に見えてしまうため、1月生まれの子供が選抜チームに選抜されます。でも実際には、1月生まれと12月生まれでは1月生まれの方が確率的に才能が上、なんてことはないですよね。

そして一度、選抜チームに選抜されると、全国を転戦するので試合の経験数や練習量が、どうしても選抜チームに入っていいない子より増えるし、一流のコーチにトレーニングは受けられるし、加速度的に差がついてしまうのだそうです。

1万時間のトレーニング努力が必要であることは確かなのですが、それだけではなく運が必要だと言う事が書いてあり、ある意味自分の努力だけではどうしようもない事が書いてあるので、気は楽になります。

outliers

例えば、Microsoftを作ったBill Gatesは中学・高校生の時、当時とても高価だったメインフレームのコンピュータに触れてプログラムできる機会があったと言います。彼の通っていた高校には当時珍しかったコンピューターがあったそうなのですが、 Bill Gatesは、ここでコンピューターのプログラミングに相当はまったらしいのです。紙テープに穴を開けてプログラムを書いていた時代です。当時、そもそもコンピューターというものが珍しかったので、プログラミングの経験があるということ自体が、相当珍しくて貴重な経験でした。

UNIXを作ってその後、Sun Microsystemsを作ったBill Joyという人は、学生時代はミシガン大学に通っていました。ミシガン大学は当時珍しくメインフレームのコンピューターラボのようなものがあり、大学が近所だったので、このラボでコンピューターに何千時間という長時間触れることができました。

そしてその後にコンピューターに関する技術が発達して、爆発的にPCが一般に普及していく革命的な時点がやってきます。その時点ですでに1万時間のプログラミング経験があり、かつ、その時に結婚していて守る家族や会社での地位がなく、リスクが取れる年代であったことが大きかったのではと書いています。

Bill GateもSteve Jobsも1955年生まれです。Bill Joyも1956年生まれです。3人とも相当の才能があり努力家であったのはもちろんですが、ある特定の時代にアメリカの限られた場所で学生時代を送ることができたことが、実はこの経験が得がたいほどの幸運でもありました。

プロになるためだったり一芸に秀でるためには1万時間のトレーニングが必要だというのは、よく聞く話で確かにそうなのだろうなと思うのですが、この1万時間を得るためには、本人の努力だけではなく、自分の力以外の幸運が必要なのだということのなのでしょう。そして、そのトレーニングした1万時間どの分野だったのか、その分野が価値のあるものとして、時代に評価されるかどうかもまた、運の要素も大きいということのようです。